暁 〜小説投稿サイト〜
ドリトル先生とめでたい幽霊
第二幕その四

[8]前話 [2]次話
「その場所はね」
「その作品に出て来るんだ」
「じゃあそこにも行こうね」
「また機会を見て」
「そうしようね」
「うん、あと大阪市に出身校もあるんだ」
 ご飯とルーが最初から一緒になっていてです。
 真ん中に生卵があるカレーの卵のところにおソースをかけます、そのうえで生卵とカレーを混ぜてからです。
 カレーを食べます、そうして先生は言いました。
「上本町の方にね」
「織田作之助さんのお墓があるっていう」
「あそこになんだ」
「出身校があるんだ」
「そうなんだね」
「高津高校って言って大阪の公立高校ではかなり有名だよ」
 このこともお話するのでした。
「そちらにも行くよ」
「出身校にも行くんだね」
「織田作之助さんのそちらにも」
「何か色々と行くね」
「本当に」
「そうだね、けれどそれがね」
 先生はカレーを食べながら言います、その味はかなりのものです。
「学問だよ」
「フィールドワークだね」
「それになるんだね」
「それじゃあだね」
「そちらにも行くんだね」
「そうしようね」 
 是非にというのです、そして。
 皆でカレーを食べます、そのカレーは他のお店にはない独特なそれでいて昭和の懐かしささえ感じさせる味でした。そのカレーを皆で食べて。
 それから今度はいづも屋に行きます、そこではです。
 鰻がご飯の中にあります、先生はその鰻丼を食べながら皆にお話しました。
「ここも作品に出てね」
「夫婦善哉にだよね」
「その作品に出ていて」
「それでだね」
「主人公達が食べていて」
「織田作之助さんもなんだ」
「食べていたんだ、作品では主人公と旦那さんが行くんだけれど」
 先生はその鰻丼を食べつつ皆にお話します、これまた他にない味です。
「実は旦那さんは結婚していて家庭あるんだ」
「じゃあ不倫だね」
「要するにそれだね」
「結構あれだよね」
「今だとね」
「実際に旦那さんはだらしない人なんだ」
 家庭を持っていて主人公と付き合うその人はというのです。
「むしろ主人公の方がね」
「しっかりしていてだね」
「頑張ってるんだ」
「そうなんだね」
「お店をやっていてそれを次々と変えるんだけれど」
 作品の中ではというのです。
「主人公がしっかりしていて」
「旦那さんはだらしなくて」
「それで困ってるんだ」
「そうなんだね」
「それで大阪の街を彷徨う感じなんだ」
 それが夫婦善哉だというのです。
「お家はあってもね」
「ああ、何かふらふらとしてだね」
「二人で彷徨ってる感じなんだ」
「放浪しているっていうか」
「そうした風なのね」
「それが織田作之助の特徴なんだ」
 この人の作品のというのです。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ