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とあるの世界で何をするのか
第三話  住んでる場所の把握
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エアコン、パソコン、テレビといった、この家の家電製品の取扱説明書が入っていた。別の引き出しを開けてみると、学園都市の地図とバスやモノレールの路線図や時刻表が入っていた。その他の引き出しを一通り見て、めぼしい物がない事を確認して、地図や路線図をテーブルまで運んだ。

 テーブルの上に地図を広げて俺の住む地域の周辺を見てみようと思ったのだが……良く考えたら地図上でのこの寮の位置を知らないということに気づいた。どうしたものかと思案してみるが、真っ先に思いつく方法といえば、ちょっと外に出てこの寮の名称を確認するとかこの辺の地名や番地を確認することぐらいだった。

 まだ三月上旬ということもあり、外は結構寒いのでクローゼットのブルゾンを着て外へと出る。最初に驚いたのはこの寮が『寮』ではなく『アパート』だったということ、確かに現在はどこかの学校に通っているわけではないので、寮に入るということはないのだ。しかし、この造りでアパートだとするなら小萌先生は涙目だな。いや、家賃に差があるか……。

 周辺を数分歩いて地名を確認するとアパートに戻って地図上での現在位置を探す。地名や番地、アパート名などが分かっても、それを地図上で探し出すのはかなり大変な作業だった。恐らく第7学区だと目星はつけていたものの、第7学区だけでもかなりの広さがあって、しかもこの周辺の地名は何丁目とか付かない地名だったので、余計に苦労したのである。

 それから数時間、完全に夜が明けて外が明るくなるまで地図を眺めていた。一般の施設などは建物の形まで分かるような描き方になっているのに対し、研究所などの施設では敷地の外郭のみで中が一切わからないようになっている場所も数多く存在し、学区によっては施設の外郭どころか道路すら分からないような場所もあった。

 外が賑やかになってきたので今は通学時間帯なのだろう、早すぎた朝食からすでに5時間ほど経過しているので、早すぎる昼食というより本来の朝食でも食べようかと準備を始める。通学時間帯が過ぎれば実際に外に出て辺りを散策してみようとも思ったのだが、一般生徒が学校に行っている時間帯に外をうろついていると、アンチスキルやジャッジメントに補導されるかもしれない。だが、アンチスキルはだいたい学校の先生が兼任しているのがほとんどだという話だし、ジャッジメントは学生がやっているのだ。授業時間中は外の巡回とかそんなにしてないのでは? とか思ってしまう。

 朝食を食べ終わり、時刻が8時を回ると、通学時間帯の終わりを告げるかのように、外もだんだん静かになり始めていた。俺は時刻表を手に取ると、バスやモノレールが動く時間を見てみた。思ったとおり学校の授業時間中は極端に運行本数が少ないが、3月の初めからは春休みの特別運行で増便されているようだ。

 俺はふと思い立って
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