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僕は 彼女の彼氏だったはずなんだ 完結
最終章

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 秋になって、私は男の子 耀(よう) を出産した。明け方、産気づいて、11時頃産まれたのだ。蒼とお母さんが病院に付き添いで居てくれて、安産だった。

 お店のほうも、舞依ちゃんと佳乃ちゃんに任せておいても、順調にお客様も来てくれていた。そして、朝と夜も一人ずつ来てくれる人も増えて、星野さんが朝だったり、夜だったり柔軟にこなしてくれて、お客様へのサービスも不憫なく出来るようになっていた。

 佳乃ちゃんは、毎月新しいメニューも考えてくれて、好評だった。お陰で、私は、しばらく育児に専念できていたのだ。それに、田中さんが、しばらくの間、自分の孫娘の子供だからと言って、泊まり込んでお世話してくれたのだった。

 蒼の方は、友野さんが育児に追われるのでと退職したのだが、蒼が開発した製品の売り上げも伸びていて、社長に認められて、主任に昇格していた。とはいえ、次の開発を言われていたので、相変わらず、帰りは遅いのだが・・。
 
 しばらくして、光瑠が司法試験に最終、合格したと知らせて来ていたのだが、合格したら、晋さんに結婚を前提に付き合うことの許しを両親にもらって欲しいと頼んでいたらしい。そのことを、晋さんに聞くと、結婚するのは、反対されたらしいが、お付き合いすることは、認めると言われたらしい。
 でも、光瑠に聞くと、来年の春には結婚するよって言っていた。最終的には、地元から離れた所には行かないという条件で両親の許しがあったみたいだった。晋さんは、なるようにならせたみたいだった。

 私は、今、とっても幸せを感じていた。昔、失った家族が、ここに幸せな形で作れている。お店のほうも、お父さんが望んでいたように、家族連れにも愛されて、多くのお客様に来てもらえるようになっている。夢がかなった。だけど私には、まだ、考えていることがあった。光瑠と晋さんの為に、2号店をオープンしようと思案しているのだ。晋さんと光瑠にも、きっと、夢があるだろうから・・。そして、もしかすると、3号店もあの二人のために・・。

 だから、私には、まだまだやることがあった。もっとお客様に来てもらえるように頑張らなきゃって思っていた。


 


 
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