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東方絆日録 〜 Bonds of Permanent.
招かれし者(西村早苗)
西村早苗の冒険A
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詰所を後にした(西)は登山道をひたすら下りていった。
先ほどの滝から流れてきた水が川となって道に寄り添うように流れており、川沿いにはモミジやカエデの木が群生している。紅葉の時期はさぞかし綺麗なことだろう。

しばらく川を見ながら歩いていると、人が川の畔《ほとり》で何かしていた。少し気になったので声をかけてみる。


(西)「すみませーん!何をされてあるんですかー?」

?「今そっち行くから待っててー!」


その人が上がってきた。青緑色のポケットがたくさん付いた服を着て、青いリュックを背負った少女だった。


?「おや、見かけない顔だね。それで何だって?」

(西)「いま、何をしていらしたんですか?」

?「ああ。私が開発した魚群探知機の性能を試していたのさ」

(西)「開発…。技師の方ですか?」

にとり「ただの機械好きさね。私は河城《かわしろ》にとり、この辺に住んでる河童だよ。よろしくね……ええと、名前は?」

(西)「西村早苗、昨日来たばかりの外界人です。よろしくお願いします」

にとり「私にはタメ口でいいよ。で、いま早苗はどこに住んでいるの?」

(西)「守矢神社たい。昨日、魔理沙さんに連れられて来たんよ」

にとり「へえー!それじゃあ今、守矢神社には二人の“早苗”がいるってこと?」

(西)「そういうことやね…あっ、そういえばさ」

にとり「何だい?」

(西)「外界に“ニトリ”って名前のホームセンターがあるんやけど、にとりはそのニトリとなんか関係あると?」

にとり「分かんないなあ、そもそもその“ホームセンター”とやらが何なのかすら知らないし」

(西)「かくかくしかじか」

にとり「なるほど…。香霖堂《こうりんどう》より便利が良いかもしれないねえ」

(西)「香霖堂?」

にとり「魔法の森の外れにある万屋《よろずや》の名前さ。一度行ってみるといい、なかなか面白いところだよ」

(西)「ふうん」

にとり「そうだ、私の家に来ない?面白いものを見せてあげるよ」

(西)「是非とも!」



ーー
ーーー


にとりの家はかまくら状の小さな家だった。彼女の発明品や丸められた巻物のようなもの(恐らく設計図)が所狭しと置かれている。
(西)はふと魔理沙の家を思い出し、魔理沙が懐かしくなった。


にとり「ーーーそしてこれは私が香霖堂で買ったものをさらに改良したイタズラ用“のび〜るアーム”。これの長所は赤外線を利用しての遠隔操作が可能なこと。短所はバッテリー容量が不足ぎみですぐ電池が切れてしまうことかな」

(西)「にとり、あら何《なん》ね?」


(西)は壁一面に貼ってある設計図らしきものを指差した。


にと
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