暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth27世界の行方は2人の女の決着に委ねられる〜PreludE〜
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区コースフェルド。天地統治塔エテメンアンキが在るその地に、1人の少女が森を抜けて姿を現した。
金色の髪は後頭部辺りで団子――シニヨンという髪型にされ、双眸は虹彩異色で、片方は紅、片方は翠。聖王家の王女、オリヴィエ・ゼーゲブレヒトだ。普段は温厚で柔らかな表情を浮かべている彼女だが、今はもう憤怒一色に染まっている。
彼女の頬や髪、騎士甲冑は血に染まっている。もちろんその血は彼女の物ではない。すべて返り血だ。自爆したキメラ、自爆に巻き込まれて死んだネウストリア騎士、自分を庇って死んだアウストラシア騎士たちの。

「テウタ・・・!」

ギリッと歯噛みをし、目の前にそびえ立つエテメンアンキを睨み付けた。そして「待っていてください」テウタに告げるようにポツリと漏らし、彼女の全身から虹色の魔力が噴き出る。

――精神一到――

魔力を体の1ヵ所に集束させる魔導を発動し、オリヴィエから噴き出す魔力は右拳へと集束していく。その拳はさながら虹色に輝く星。「今すぐそちらへ行きますッ!」エテメンアンキの入り口である両開き扉を殴りつけた。
高さ3m、幅1m、厚さ50cmという鋼鉄の扉が、見た目は非力そうな少女オリヴィエに一発殴られただけでグシャッと潰れ、内部へと吹き飛んで行った。彼女は冷静になるよう努めるために一度深呼吸をし、エテメンアンキの入り口を潜って行った。




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