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真面目アイドル
第四章
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「円華ちゃんをリーダーにしたのは正解だよな」
「あの娘がいないとな」
「本当にあのグループ駄目だな」
「津々慈ちゃんも花梨ちゃんもリーダー向けじゃないからな」
「結構我が強いしな」
「皆をまとめるタイプでないし」
 ファン達もこのことは察した。
「それを見るとな」
「円華ちゃんリーダーで正解だな」
「センターでもな」
「ステージでも一番頑張ってるし」
 このことがわかるというのだ。
「それを見てるとな」
「あの娘をセンター兼リーダーにして正解だったな」
「期間限定でも上手くいってるグループだよ」
「本当にな」
「そうだよな」
「いや、本当に」
 ファン達が見てもそうだった。
 そこまであってだ、薊は円華に笑顔で言った。
「これでわかったかしら」
「私だからですか」
「そう、円華ちゃんだからね」
「センターで、ですか」
「リーダーなの」
「そうなんですね」
「だからこれからもね」
 円華に笑顔で話した、今は一緒にお好み焼きを食べているが関西を拠点としている事務所なので大阪のそれである。
「頑張ってね」
「わかりました」
 円華も応えた。
「そうさせてもらいます」
「それじゃあね、ただね」
 ここで薊は自分の向かい側の席でお好み焼きを焼いている円華に言った。
「やっぱり真面目ね」
「またそう言われます?」
「だって焼き方も丁寧で」
 お好み焼きのそれもというのだ。
「ダイエットに気をつけてイカ玉でしょ」
「イカはカロリーなくてお好み焼き自体が」
「カロリーあるからなのね」
「これにしました」
 そのイカ玉にというのだ。
「そうしました」
「そうよね、それにね」
 薊は今度は円華のお好み焼きを隅から隅まで見て言った。
「おソースにマヨネーズを隅から隅まで塗って」
「このことがですか」
「しかも鰹節も青海苔もそうするから」
 それでというのだ。
「お好み焼きについてもね」
「その焼き方もですか」
「真面目ね」
 円華はというのだ。
「それがわかるわ」
「そうですか」
「食べ方も丁寧だし」
 見れば箸が汚れているのは先だけである。
「ここでもね」
「真面目なんですか」
「何処までも真面目ね、それがかえって心配になる時もあるけれど」 
 それでもとだ、薊は微笑んで述べた。
「その真面目さできっと大成するわよ」
「アイドルとしてですか」
「ええ、だから私もフォローするから」
 マネージャーとして心配な部分はというのだ。
「これからも真面目にね」
「やっていけばいいですね」
「やっぱり真面目が一番よ」
 笑顔で言うのだった、そして実際にだった。 
 円華はアイドルとしてメジャーになり女優としても開花した。薊も声優として成功した津々慈もモ
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