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ルーインド東京
第九章「思い出」
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・!」

遥は首都機能移転を許せなかった。
すると、老人が腹を立ててこう発言した。

老人「生意気言う奴が馬鹿なことを言うな?何もわからんくせに?」

だが、その言葉を全く信じない遥は怒号して暴言を吐いた。

遥「何だよ?わかんないから皆に言ってるんだよ?
  こんなの私達の日本じゃないんだ?」

激昂した遥は逃げるように病院の広場を走り去ったが
遼真が遥を追いかけようとしていた。

遼真「お姉ちゃん、待って?」

しかし、担任の木村に制止されてしまった。

木村「遼真、よせ!」

そして、遥の姿はそれっきり見えなくなってしまった。

遼真「あぁ・・・。」

巨大地震や火山灰などで荒廃した東京都内

遥は荒廃した終日真っ暗で薄寒い東京を彷徨っていた。
遥の衣服は倒壊した建物の瓦礫の煤や煙、火山灰等ですっかり汚れてしまった。
毛髪や顔や足も煤や泥で汚れた上、傷だらけでボロボロだった。

そして遥はその場で悲しくこう呟いた。

遥「私達は、何のためにここにいるの・・・?」

遥の顔は涙でどんどん崩れていく。

遥「何で東京で生まれたんだろう・・・?
  どうしてこんな事になっちゃったんだろう・・・?」

遥の顔は更にぐちゃぐちゃになっていく。

遥「東京に生まれてこなければ・・・
  こんな不幸な事に巻きまれなかったのに・・・」

遥は東京で生まれたことに悔やんでも悔やみきれず
その場で座り込み、東京が地震と噴火で被災された事による
悲しみと辛さに耐えかね、吠えるように大声を上げて泣き叫んだ。
遥の泣き声は荒廃した東京都心にこだまするように響いた。

ポイント? この震災が大げさに思えるかもしれないが
      日本でもこの様な最悪の大震災が
      現実的に発生することも決して珍しい事ではない。
      また、首都圏である関東地方でも当たり前のように、
      今後は過去の震災を上回る程重大な被害を受ける
      巨大地震が発生するリスクも出ているので
      この様な震災はいつ発生してもおかしくない。

荒廃した都内を走るクローラー車。
そのクローラー車の中には
夫と子供のいる病院に向かう母親の芳子が乗っていた。
すると、一人の自衛隊員が遥と思われる少女を見つけた。

自衛隊員@「あそこに誰かいます!」
自衛隊員A「あれは、女の子か?」
芳子「あれは・・・」

芳子は娘の遥だとわかった。

芳子「私の娘だわ?」

芳子は遥を乗せるために遥のそばにクローラー車を止めるように伝えた。

芳子「ここで止めてください!この子は私の娘なんです!
   この子を乗せて総合病院に向かいます!」

そし
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