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四人までは何とか
第二章

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「そうするって決めたんだよ、ただな」
「宗教的にはよくてもな」
「日本じゃ法律がな」
「重婚罪に引っ掛かるぞ」
 島田はこのことを指摘した。
「宗教的な話で押し通せるかも知れないけれどな」
「それな、どうしたらいいか」
「一つ手はあるぞ」
 島田は置鮎に冷静な顔で答えた、二人で駅前の喫茶店今では少なくなっているそうした店の中で向かい合ってコーヒーを飲みながら話している。
「一人は正妻ってことでな」
「奥さんにしてか」
「三人はな」
 残る彼女達はというと。
「愛人ってことだ」
「そうするんだな」
「ああ、それでどうだ」
「昔みたいにか」
「世間様から批判は受ける」
 島田はこちらの話もした。
「やっぱりな」
「奥さんいて愛人さんもいるとだよな」
「そうなる、けれどな」
「それでもか」
「出来ることは出来る」
「重婚罪にもならなくてだな」
「それでやっていける」
 このことは事実だというのだ。
「押し通せるぞ」
「それで子供は認知してだな」
「重婚罪とかで揉めなくてもな」
「やれるんだな」
「昭和までの政治家さんとか経営者じゃよくあったしな」
「お妾さんいた人多かったんだな」
「役者さんでもな」  
 勿論人気が出て金銭的に余裕があるとだ。
「そうした人いたさ」
「今とは違うんだな」
「ああ、それでお前も四人と結婚したかったらな」 
 そう思うならというのだ。
「一人と結婚してな」
「残る三人とはか」
「そうしたやり方もあるさ」
「そうか、じゃあな」
「そうするんだな」
「イスラム教に改宗しても法律があるんならな」
 それならというのだ。
「俺はそうするな」
「それで四人の人とか」
「楽しく暮らして幸せな家庭を築くな」
 置鮎は笑顔でこう言った、そうしてだった。
 実際に一人と結婚して残る三人は愛人にしてだった。
 四人と一緒の暮らしをはじめた、だが彼はここで島田に言った。
「いや、もう四人でな」
「充分か」
「毎日四人相手にするとな」
「夜のことか」
「もうな」 
 それこそというのだ。
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