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オズのラゲドー氏
第七幕その三

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「そうする?」
「象のお腹の下をかい?」
「そうしたら幸運が訪れるんだよ」
 そうなるというのです。
「だからね」
「そうだったんだ」
「うん、だからどうかな」
「それはいいね」
 前ノーム王は象の言葉に明るい笑顔になりました、そのうえで象を見上げてそのうえで答えました。
「ではお言葉に甘えて」
「そうするんだね」
「そうさせてもらうよ」
 是非にというのです。
「わしも幸運は来て欲しいから」
「だからだね」
「オズの国は幸運と幸せと喜びに満ちているが」
「そうしたものは多いならね」
「多いだけ越したことはない」
「そうだからね」
「幸運と幸せと喜びには限りがない」
 こうもです、前ノーム王は言いました。
「誰にも迷惑をかけないなら」
「オズの国にはその心配もないし」
「思う存分欲しがっていいから」
「だからだね」
「お前さんがそう言ってくれるなら」
 象がというのです。
「そうさせてもらうよ」
「それではね」
「私達もそうしていいかしら」
 トロットは一行を代表して象に尋ねました。
「そうしても」
「勿論だよ」 
 笑顔での返事でした。
「そうしてよ」
「それではね」
「僕達にはそうした力があるからね」
「お腹の下を潜ると幸運をもたらす」
「そんな力があるなら」
 それならというのです。
「皆に」
「もたらすべきね」
「それもこれは限りがないから」
「それじゃあね」
「もたらさないと」
 それこそというのです。
「駄目だよ、ではね」
「ええ、私達もね」
「僕達のお腹の下を潜ってね」
「そうさせてもらうわ」
 こうして皆は象のお腹の下を潜りました、そうしてからさらに先を進んでいきます。するとでした。
 前に川があって橋がかけられています、川の中には沢山の鰐達がいます。ナターシャ達五人はその鰐達を見て言いました。
「橋がなかったら」
「この川を渡らないといけないからね」
「危ないね、鰐達がいて」
「これじゃあね」
「とても渡れないよ」
「大丈夫よ」 
 トロットが五人に言ってきました。
「だってここはオズの国よ」
「ああ、だからですか」
「それでなんですね」
「鰐達にしても襲わないですね」
「そうしたことはしないですね」
「絶対に」
「ええ、そうよ」 
 そうだというのです。
「誰も襲わないわ」
「だっていつも満腹なんだよ」 
 鰐のうちの一匹が言ってきました、ダークグリーンの身体で全長七メートルはあろうかというとても大きな鰐でした。
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