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僕は 彼女の彼氏だったはずなんだ 完結
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 田中さんが、相談事があると言うので、お家を訪問していた。5月連休中だけど、農園も忙しくって、清音は仕事に出掛けて居るからというので・・

「どうなんですか 清音」

「優しいよ いろいろと気つかってくれてね それにね、あの子、今、英検と介護の勉強しているんだって 私のこと、将来、必要になるかも知れないからだって 優しいのよ」

「そうですか もともと 勉強ばっかやる子でしたから」

「この前ね 私と暮らすようになって、今までで一番、ゆったりとしているような気がするって ずーと気が張っていたんだって 良かったわ それでね、最近、ぽつりぽつりと昔の話をしてくれるようになったのよ」

「昔って・・ お父さんが倒れた時のこと?」

「うん それよりも 前のことから あの子ね 気が付いたら、お姉ちゃんが勉強出来て、賢いって周りから言われていたんだって だから、自分も負けちゃぁいけないと、頑張るしかなかったんだって 辛かったらしいわ」

「あの子 そんなこと考えていたんだ」

「だけどね 成績下がるとお母さんから、お姉ちゃんを見習いなさいって、言われたんだったって お父さんは、人それぞれに個性があるからって、いつも、かばって、可愛がってくれたらしいよ」

「それも 知らなかった 私」

「お父さんが倒れた時もね、お母さんが「あの人には、他に好きな人がいるから、その人に面倒みてもらえば良いじゃあない」って、離婚の話を一方的に進めたらしいんだけど、その時、清音ちゃんは、頼りにしていたお姉ちゃんが私のことを構ってもくれなくて、誰にも相談できなくって、お母さんの言うままに、何にもわからないまま、付いて行ったそうよ だから、その時のこと、美鈴ちゃんには根に持っているんだって それは、違うのよって、私からも言ったんだけどね」

「そうなんだ だから・・あの子 私に会いたくないんだ でも、お父さんの好きな女の人が居るっていうのは、誤解です。 だけど、そうだよね 確かに、あの時、私 清音のこと全く考えていなかった 悪いのは、私です」

「美鈴ちゃん それは・・ 違うよ あなただって お父さんのことで必死だったと思う 仕方ないことよ 自分 責めちゃぁだめよ 美鈴ちゃん 頑張ったんだから」

「だって 清音も大事な妹なんだもの・・」

「違うのよ あの子が傷ついたのは・・ 離れ離れになって、お母さんと上野さんって人と一緒に暮らすようになって、しばらくすると、お母さんが妊娠しているってわかったんだって、それでね、離婚する前からそういう関係だったんってわかって、誰も、信じられなくなって、中学卒業したら家を飛び出して、ひとりで生活するようになったそうよ だけど、お金もないから、男のところを渡り歩いたそうよ そんなだから、余計にあなたのこと
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