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星河の覇皇
第七十九部第三章 不測の事態その十一

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「そしてです」
「そこからだな」
「さらに進撃することもです」
「可能か」
「おそらく会戦で勝利を収めれば」
 アッディーン、そしてオムダーマンがだ。
「その時は一気にです」
「均衡が破れるな」
「そして戦局はオムダーマンに傾き」
「統一もだな」
「オムダーマンが行う」
「そうなるか」
「可能史枝は高いです」
 こうキロモトに述べた。
「その時は」
「そうだな、では」
「はい、若しかするとこの度の津波は」
「ティムールの運命を決したか」
「そうしたものかも知れないです」
「災害が国、そして人の運命を決するか」
「災害で死ぬ人もいますし」
 この時代でもだ、八条はキロモトに話した。
「我が国でも地球にあった頃は地震が多く」
「そういえば日本の歴史では地震の話が多いな」
「火事もそうですが」
 こちらは特に江戸時代の江戸で人々を苦しめた、江戸の街はそれこそ何度も大火に見舞われてきたのだ。
「台風も火山の噴火も多く」
「戦争よりもだな」
「日本人を苦しめてきました」
「むしろ日本では戦争で死ぬ人よりもか」
「災害で死んだ人の方は多かったかも知れないです」
「そこまでだな」
「第二次世界大戦は別ですが」
 日本が最も多くの犠牲者を出した戦争である、
「しかしです」
「その他の戦争を合わせてもか」
「戦国時代の全ての戦の戦死者を合わせても」
 若しかすると、とだ。八条はキロモトに話した。
「日本で災害で死んだ人の方が多いかも知れません」
「歴史を見るとだな」
「江戸時代は十万人死んだ大火もありました」
 この時江戸は焼け野原になり江戸城の天守閣も燃え落ちた、そしてそれ以降天守閣が建てられることは長い間なかった。
「そして二十世紀の関東大震災でも」
「多くの人が死んでいるか」
「阪神の地震でも東北の地震でも」
「やはりか」
「多くの人が死んでいますし」
「災害で死ぬ人の方が多かった」
「戦争よりも」
 やはり若しかしたらという顔で言う八条だった。
「そうだったかも知れないです」
「そうなのだな」
「はい、ですから」
「災害で運命が変わることもか」
「あります、ただイスラムでは」
 この宗教の教えではとだ、八条はまた話した。
「全てはアッラーの考えのまま」
「だからだな」
「はい、こうしたこともです」
「アッラーが決めることか」
「人の、そして国家の運命として」
「イスラムの運命論だな」
 キロモトも連合にムスリムが多くいることからイスラムを知っていてそれで述べた。
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