3-?
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「プチ 私 舜と旅行行ってくるね お泊りだけど」
「おお 覚悟決めたのか」
「そんなんじゃぁないけど 場合によっては、もう、いいかなって思ってる」
「可愛いの 身に着けて行けよ もちろん、俺は行けないけどな 幸せにしてもらいな」
車で行くので、近くの公園まで来てもらうことにした。家の者に会わすのは、まだ、抵抗があったのだ。
「チッチの体力が無いので、坂の上からしか見送れないよ」と言うプチに見守られて、坂道を降りて行った。天気も良く、暖かい日だった。瀬戸内海の牛窓のオリーブ園に行くという予定だ。舜の会社では、取引が無いんだけれども、うまく行けば、挨拶程度はするつもりだと言って居た。待ち合わせの時間通りに舜は来てくれて、乗り込んだ。
「家の人には、泊まるのなんて言ってきたの?」
「会社の人と遊びに行くって 私、そんなこと、今まで無かったから・・ お母さんが、しくこく聞いてきてね、あんまり、賛成じゃぁなかったみたい でも、初めて、うそついちゃった」
「それは、申し訳なかったね それより、泊まりなんて、君がよく承知してくれたと思ってさ でも、後悔させないようにするから」
「いいのよ それより、楽しみ 行ってみたかったんだ 日本の地中海でしょ」
「うん 今日は天気が良いし、海もきれいだと思うよ」
有料道路とかを走って、お昼前に一本松の展望園という所に着いていた。
「昼ごはんでも、食べようか 景色もいいところだからね」と、言って、車を停めた。遠くに海が見えるけど、展望園と言うわりにはなぁと、私は、少し、不満だった。と言うのも、もっと車から走る景色に海を期待していたんだけど、これまで、山ん中が多くって少し、うんざりしていたからだ。と、言うより、私、車ってあんまり好きじゃぁ無いみたいって初めて感じた。お昼もあんまり、食べたいものもなかったし、夜のご飯に期待していたので、ハンバーグとコーヒーだけにした。
それでも、オリーブ園に着いた時には、素敵って思っていた。瀬戸内海の島もはっきり見えるし、海も光っていた。たくさんのオリーブの樹が植わっていて、実はもう収穫が終わったのか数個しか付いていなかったが・・それでも、下草もちやんと管理されているので、歩きやすくって、私は走りまわっていたのだ。写真も撮りまくっていた。
「すずり そんなに、走ると転ぶよ 時間はあるんだから、ゆっくりね」
「うん でも 開放的で、素晴らしいわ ひとつひとつの樹の表情も違うのよ 楽しくって」
「なんか 猫が野っぱらで遊んでいるみたいだよ」
私が、散々楽しんだ後、ヨットが並んでいる港の側にある白壁のホテルに入った。そろそろ夕陽になろうかという時間で、何だか、本当に外国の港町に来たような風景だった。
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ