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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
最終話 温もりその八
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「あんな素敵な一年になっていたか」
「そう言われますか」
「実際にそう思っていますので」
 それでだ。
「言わせて頂きます」
「そうですか」
「それで、です」
 僕はさらに言わせてもらった。
「今年もこれからもですね」
「私とですか」
「一緒にいたいです」
「そう言って頂き何よりです、出来ればです」
 畑中さんはこうも言われた。
「大学のあの教授の様に」
「悪魔博士ですね」
 悪魔教授とも呼ばれている、百五十歳位のとんでもなく高齢の人だ。
「あの人みたいに」
「長寿をして」
 そしてというのだ。
「義和様と共に。九十歳ですが」
「それでもですか」
「まだこれからと」
 その様にというのだ。
「思い」
「これからもですか」
「生きていきたいです」
「そうですか」
「それも健康に」
 ただ生きられるだけでなくというのだ。
「その様に」
「そうですか」
「七十過ぎてこれからだと言う人もおられます」 
 かつては古稀そこまで長生きの人は古来稀だと言われたけれどだ。
「それならです」
「畑中さんもですね」
「はい」 
 まさにというのだ。
「百歳よりさらに生きて」
「それで、ですね」
「百十五歳まで生きて」
 天理教の寿命であるそこまでというのだ。
「鍛錬に励み己を律し義和様と」
「僕とですか」
「暮らしていきたいです、及ばずながら執事として」
 そのお立場からというのだ。
「ご一緒させて頂きます」
「お願いします、畑中さんがいてくれて」
 そしてだ。
「親父もお袋もいてくれて」
「そうしてですね」
「それだけでも有り難いですが」
 それでもだ。
「今の僕は」
「そうですか」
「はい、そうです」 
 この辺りは以心伝心だった、もうお互い言わなくてもだ。
「一緒に」
「そうされて下さい、私は常に義和様のお傍にいますので」
「何かあったらですか」
「その時はです」
「お話していいですね」
「頼って下さい」
「お願いします、それじゃあ」
 今からとだ、僕は畑中さんにお話した。
「食堂に行きましょう」
「是非そうしましょう」
「そしてご飯を食べて」 
 そうしてだ。
「今日も頑張りましょう」
「それでは」
 畑中さんも頷いてくれてだった。
 僕は食堂に入った、そこでだった。
 もう席に着いている香織さんに笑顔で声をかけた。
「おはよう、今日も宜しくね」
「ええ、宜しくね」 
 香織さんも笑顔で応えてくれた、そしてだった。
 僕達は隣同士で朝ご飯を食べた、その朝ご飯はいつもよりも遥かに美味しく感じた。そのご飯をこれからずっと食べたいと二人で思ったことが食べていてわかった。すると今まで感じたことがないまでに温かく幸せな気持ちになれ
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