第四百七十六話 魔王の来訪その十三
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「何もな」
「だからそこをな」
「知ってか」
「そしてな」
そうしてというのだ。
「ことを進めていこう」
「わかった、それではな」
「後は皆が戻って来るのを待とう」
「ではな、そういえばだ」
ここで九内は自分の服を見て言った。
「まだコートを着たままだった」
「あんた写真館でもそうだったぞ」
「脱ぎ忘れていた」
(少しマナー違反だったな)
九内はまた心の中で呟いた。
(気をつけないとな)
「反省する」
「反省しなくてもいいだろ」
「マナーは守る」
(中身は社会人だしな)
再び心の中で呟いた。
(そこはちゃんとしないとな)
「そうした主義だ」
「そうか、魔王でもか」
「魔王でもルールは守る」
九内は小野寺に冷静な声で答えた。
「そういうことだ」
「そうか、魔王でもか」
「そうする、ではだ」
「コートを脱いでか」
「あらためて話そう」
「それじゃあな」
「とりあえず一服していいか」
こうも言う九内だった。
「煙草を吸っても」
「別に断らなくていいだろ」
小野寺は煙草についてはこう返した。
「別に」
「そうか」
「あんたの家だしな」
「では失礼させてもらう」
煙草を取り出し口に咥えてライターで火を点ける、そうして吸いながらライダー達にあらためて話した。
「くつろいでな」
「そうしてだな」
「話そう」
門矢に応えた。
「あらためて」
「それではな」
「全員戻るまでは茶を飲んでだ」
そうしてというのだ。
「和菓子を食いながらな」
「待てばいいか」
「そうしてくれ」
「ではそうさせてもらう」
門矢も応えてそうしてだった。
戦士達は今は茶と和菓子を楽しんだ、そうして仲間達が戻るのを待った。
第四百七十六話 完
2021・6・15
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