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おっちょこちょいのかよちゃん
164 異世界の夕刻時
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』で不用意な攻撃はなくなりますでしょう。そしてもう一つ・・・」
 フローレンスは言葉を続ける。
「行方不明の藤木茂君が好きになっていましたと言います笹山かず子ちゃんって子にもお会いして参りました」
「笹山かず子ちゃん・・・?誰なの?」
 りえの母が聞く。
「うちのかよ子の学校の友達ですよ」
「はい、その子にお会いしまして藤木茂君の失踪前の動向を聞いてきましたのです。笹山かず子ちゃんも藤木茂君に戻ってきてくださいと願っています。もしかしたら藤木茂君の奪還に何らかの貢献ができますかもしれません」
「もしかしてその笹山さんもこっちに呼び寄せるって事?」
「選択肢は与えましたがその可能性もあります。確かに不安に思われますかもしれませんが、藤木茂君を呼び戻します為には失礼ですが少なくともさくらももこちゃんとさくらさきこちゃんのお爺様よりはお役に立てます筈です」
「そうね・・・」

 かよ子達は荒野での休息時、椎名と関根が交代で見張りをする形で他の者には睡眠をとらせていた。しかし、かよ子達は不安で上手く熟睡できなかった。
(こんな時に攻めてきたら・・・)
 かよ子はそんな事を考えていた。他の皆も同意見であった。そして・・・。
(ん・・・、眩しい・・・?)
 何か光が差してきた。もう朝になったのかとかよ子は思った。
「おい、来るぜ」
 大野が皆を起こした。
「ん、なんじゃ?もう朝か?」
 友蔵は寝ぼけていた。
「違いますよ、敵ですよ」
「敵!?」
「もしかしたらバレているかもしれません。ここはひとまず場所を移動させたほうがいい。かよちゃん、できるかな?」
 椎名はかよ子に頼んだ・
「うん、やってみるよ・・・!!」
 かよ子は羽根を移動させた。玄奘の法力によって強化された羽根は敵の妨害がなく動けた。しかし、敵は普通に追ってくる。
「攻撃が来るぞ!」
 大野が喚起した。攻撃は羽根が結界を作り出して防げたが、相手も攻撃を止める気配がない。
「私と椎名で外に出ますよ。皆は結界の内側から援護頼むよ」
「はい!」
 椎名と関根は羽根から降りて迎え撃ちを図った。
「何者だ!?」
 そこには一人の男がいた。
「貴様こそなんだ?この神聖なる私を誰だと思っている?」
「自分で言って恥ずかしくないのか?」
「はあ?私はローマ皇帝でもあるカール5世様だ。先ず貴様ら下衆(げす)共から裁きを下そうか。そして向こうにある杖を頂こう」
「関根、奴も例の『あれ』を持っているはずだ」
「ああ、まずそこから狙うよ」
 関根は刀を突っ込ませる。
「うおおお!!」
「ふん、愚か者め、そんな手で私を潰せるか!」
 カール5世は関根を弾こうとした。関根は弾き返された。
「貴様らこの私に近づけると思っているのか?」
 カール5世が光線
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