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ドリトル先生と幸せになる犬
第七幕その五

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「人の心を傷付けないことね」
「先生はこのこともよく言っているわね」
 ポリネシアも知っていることです。
「人の身体も心も傷付けたらいけないって」
「トラウマになって本当に性格を変えて」
「その人にとんでもない悪影響を与えることもあるからって」
 オシツオサレツは二つの頭で言いました。
「だからだね」
「人の心は傷付けたら駄目だね」
「性格が変わるまでのことってね」
 ダブダブは思いました。
「やっぱり相当なことだよね」
「そしてふわりもだね」
 チーチーはここで彼女のことを思いました。
「そうしたことがあって暗く悲しくなっていたんだね」
「そうだよ、あとふわりは性格が変わって朝から晩まで吠えるということで捨てられたね」
 先生はふわりのこのこともお話しました。
「そうだったね」
「そうそう、奥さんも赤ちゃんも参る」
「ずっと鳴いて五月蠅くて」
「そう言われて捨てられたんだよね」
「殺処分のある保健所に」
「何もなくて性格は変わらないよ」
 そもそもというのです。
「人間も生きものも」
「今言った通りに」
「何かあってだね」
「性格って変わるね」
「そうだよね」
「何もなくても急に性格が変わってずっと吠えるとかね」
 そうしたことはというのです。
「犬でもないよ」
「実際はその時はふわりは性格は変わってなくて」
「赤ちゃん産まれたらずっとケージの中に入れられて」
「お散歩も連れて行かれなくなって相手もされなくなって」
「鳴いても応じてくれない」
「そうなってだね」
「ずっと家族を呼んでいただけだね」
 動物の皆もこのことは聞いています。
「そりゃ誰だって鳴くよ」
「吠えていたんじゃないよ」
「これ立派な飼育放棄だし」
「その時点で生きもの飼う資格ないね」
「最低ね」
「そうだよ、トイプードルは無駄吠えをすることもあるけれど」
 それでもというのです。
「家族、普通の人ならね」
「そこで原因考えるよね」
「どうして鳴くのか」
「それをね」
「狭い場所に閉じ込めたままで散歩も行かない、遊ぶこともしない、相手にもしない、これじゃあね」
 それこそというのです。
「誰だってだね」
「ストレス溜まるし」
「辛くなるよね」
「そうなってね」
「ここから出してとかなるよね」
「ふわりは出してとは言わなかったね」
 そもそもというのです。
「我慢強い娘だし」
「そうだね」
「私はここにいるって言ってただけで」
「ずっとね」
「聞こえないのって」
「赤ちゃんが泣いたことを知らせたり」
「僕以外の人にはね」
 それこそというのです。
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