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ドリトル先生と幸せになる犬
第三幕その一
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               第三幕  ある一家からの申し出
 先生は大学で研究と講義そして論文の執筆に励んでいました、先生にとっては学問は最高の趣味なのでとても充実した日々です。
 その中で先生にあるお話が来ました。
「先生にですか」
「うん、家に迎えた犬のお話を聞いて欲しいってね」
 先生はトミーに研究室でお話しました。
「申し出てきたんだ」
「この場合はご家族からでなく」
「犬自身からだね」
「そうですね、先生は生きものとお話が出来ますし」
「だからね」
 それでというのです。
「そのお家にお邪魔して」
「犬と会って」
「犬とお話をしてね」
「そのお話を聞くんですね」
「そうするよ」
「わかりました」 
 トミーもここまで聞いて頷きました。
「それではですね」
「今度の日曜にね」
「そのお家にお邪魔して」
「お話を聞くかせてもらうよ」
 先生はトミーに笑顔で応えました、そして。
 トミーに自分のスマートフォンの画像を見せてこうも言いました。
「どうかな」
「トイプードルですね」
 トミーはその画像に映っている濃い茶色、ダークブラウンに近いその毛の色の犬を見て言いました。
「その中でも随分整った外見ですね」
「そうだね、この画像の時もうすぐ三歳でね」
「じゃあ今はですね」
「三歳だね」
 年齢はそれ位だというのです。
「女の子でサイズはタイニーの小さいかティーカップか」
「ティーカップ位ですかね」
「そうだね、トイプードルといってもね」
「かなり小さいですね」
「そのタイプの娘だね」
「足も短いですね」
「ドワーフタイプだね、この娘がこれから会う娘なんだ」
 トミーに穏やかな声でお話しまsた。
「実は」
「そうですか」
「小さくて足が短いトイプードルはね」
 こうした犬はといいますと。
「人気があるんだ」
「それでよくペットショップにもいますね」
「うん、それでこの娘もね」
「ペットショップにいたんですか」
「それで買われて」
「家に迎え入れられたんですか」
「ところが捨てられたんだ」
 先生はここで暗いお顔になりました。
「それでこの画像は保健所にいる時だよ」
「ああ、だからですね」
 ここでトミーはその犬の周りを見ました、コンクリートで鉄格子も見えます。
「こうした場所なんですね」
「保健所に入れられてすぐにこの画像が撮られたんだ」
「それで里親募集されたんですか」
「幸い前の飼い主の親戚の人が捨てられたと聞いてすぐに保健所に行って」
「この娘を引き取ったですね」
「だから里親決定とあるんだ」
 画像の右腕のリボンの様なところにそう書いてあります。
「そうなったんだ」
「よかったですね、ですが」
 トミーはその画像を見つつ
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