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おっちょこちょいのかよちゃん
144 冬田の我儘
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生は皆セーラー服)で茶髪の三つ編みの女子だった。顔を見てみると少し日本人には見えず、西洋風の顔をしていた。
(あの人、外国の人、かな・・・?)
 かよ子はそう思った。
「祝津ゆりさん」
「はい?」
 ゆりがフローレンスに呼ばれた。
「貴女にこの班の指揮を任せます。ここから北西の方角にあります海域に私達の味方でありますクイーン・ベスといいます女性にこの手紙をお渡しください。そこで剣を取り返します為の鍵となります物が手に入ります」
 フローレンスはゆりに手紙を渡した。
「ありがとう」
「そして藤木茂君救出班ですが・・・」
 フローレンスはかよ子達の方を見た。
「藤木茂君をよく知る者が多いですが、殆どが子供です。その為、安全面も考えまして警察官の方も引き連れていただきます。神奈川県警の椎名歌巌さん、群馬県警の関根金雄さんにもご同行させていただきます事に致します」
「解りました。責任を取ってこの子達の命を守ります」
「了解です」
 椎名と関根は返事をした。
「それから・・・」
 フローレンスは友蔵の方を見た。
「さくらももこちゃんとさくらさきこちゃんのお爺様。自分勝手な行動は慎んでください。貴方達の我儘や勝手な行動で皆さんの迷惑に繋がりますので」
「大丈夫です!絶対にまる子は儂が守ります」
 友蔵は自身満々に言ったが、フローレンスはそう言う事ではないという気に食わない顔だった。
「私が言いたいのはそう言います事ではありません。貴方は藤木茂君の救出に共に向かいますと決めましたんですよね?」
「ああ、そうじゃ!」
「貴方のすべき事の優先度は藤木茂君を救出します事です。お孫さんのお傍に居続けます事ではありません。繰り返しますが、私は貴方を認めました訳ではありません。私やイマヌエルからしましたら非常に迷惑です。正直、ここまで我儘すぎます人は初めて見ました」
 フローレンスは珍しく罵倒した。
「す、すまんかった・・・」
 かよ子はいつもは優しそうなフローレンスがこんなに怖く見えたのは初めてだった。
「救出班の皆様、心細くなりませんように付き添いとしまして更に石松や清水の次郎長などにもお願いしてきます。頑張ってくださいね」
 フローレンスはすぐに穏やかな表情の戻った。
(さくらさんのおじいさんがあそこまで言って受け入れられるのならあ・・・)
 冬田はある事を考えた。

 アントワネットとテレジア、生前母と娘だった二人は敵同士として対面した。
「お母様・・・悪いですけどここを通してください」
「無理ね。汝、間違った方向になぜ進む?お前の娘、我が孫は国民の為に考えようとした。なのに汝は贅沢をする事に思考が支配されているからこそ民衆の批判を買った」
「昔の事などどうでもいい話・・・。娘を引き抜く為にはお母様でも容赦し
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