第一章
[2]次話
ピットブル同士
別々にこのアリゾナ州ツーソンにある動物保護施設に来た、だが。
その二匹のピットブルミックス、ジュークボックスとアガサは常に一緒にいた。どちらも雌で薄いダークブラウンの毛である。
その二匹を見て施設の広報担当であるニッキー=ベック艶やかな褐色の肌とパーマの様な黒髪と愛嬌のある黒い目を持つ一七五センチ程の背の彼は言った。
「この子達姉妹みたいですね」
「そうだよね」
別のスタッフが応えた。
「観ていると」
「そうですよね」
「それぞれ全く別の場所から保護されたのに」
「その筈なのに」
「そっくりで」
同じ種類ということを考慮してもというのだ。
「それでね」
「いつも一緒にいる位に仲がよくて」
「それだとね」
まさにというのだ。
「本当にね」
「姉妹みたいですね」
「実のね」
「ええ、ですから」
ベックはスタッフに話した。
「この娘達は離れ離れにさせられないので」
「だからだね」
「里親は二匹一緒に家族に迎えてもらう」
「そうしてもらった方がいいね」
「そうですよね」
こうしてだった。
ジュークボックスとアガサは事情を書かれたうえで二匹一緒に里親に迎えて欲しいと施設で言われた、すると。
暫くして軍人のウバルト=ロドリゲスと妻のエレンが是非にと言ってきた。夫は軍人らしく逞しい身体で茶色の髪と目で顔つきも逞しい。妻は繊細な感じでブロンドの髪とグレーの目が印象的である。
「お話は聞きました」
「それなら是非です」
「二匹一緒に迎えさせて下さい」
「その絆大事にさせて下さい」
「宜しくお願いします」
ベックは二人に応えた。
「では面会されて」
「はい、そのうえで」
「決めさせてもらいます」
二人も応えてだった。
そのうえで二匹と会った、すると。
「ワン」
「ワンワン」
二匹は夫婦と会う時もお互いに離れない、それも互いを護り支え合う様だった。
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