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幻想甲虫録
死神甲虫オズワルド
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手当てを終えたソウゴは今霊夢と共に人里へ向かっていた。ソウゴは先ほどの戦いのせいで重傷を負い、全身包帯を巻かれた状態。ミイラ男ならぬミイラ虫となっていた。
人里に行く数分前、霊夢はソウゴの手当ての最中ヘルクスと話していたが、彼からこんなアドバイスをもらっていた。





ヘルクス『ソウゴ、今のお前は弱者だ。強者として成り上がるのであれば多くの虫たちと戦え。そして相手の虫とパートナーの動きをよく見て行動を起こせ。あと博麗の巫女。もはや努力が報われないとかどうとかの問題じゃない……これをきっかけに修行をしなければ今のような戦いになるぞ』





ヘルクスのアドバイスを思い出しながら人里へ向かう霊夢とソウゴ。今のソウゴは飛ぶこともままならず、安静にしていなければならなかったので、霊夢の頭の上に乗っていた。










ソウゴ「…………ん?ねえ霊夢、あれって………」


団子屋の近くで妖精2人とカブトムシ2匹が団子を食べている。その人物と甲虫は霊夢とソウゴがよく知る者だった。


霊夢「あっ、最近賽銭入れてくれるチルノたちじゃない!」


団子を食べていたのは氷の妖精『チルノ』とその親友『大妖精』、そして彼女たちのパートナーである赤いカブトムシと明るいオレンジ色のノコギリタテヅノカブトだった。
青いマフラーを巻いた赤いカブトムシの方は『鎧丸』、チルノの相棒。共に最強を目指しているが、いつもチルノのいたずらに振り回されているのが唯一の悩みの種。緑のスカーフを巻いた明るいオレンジ色のノコギリタテヅノカブトの方は『ツルギ』、大妖精の相棒。鎧丸の家来にして、彼女と共に鎧丸とチルノの成長を見守る甲虫である。


鎧丸「これはこれは、霊夢殿にソウゴ殿ではござらんか!」

チルノ「ヤッホー、霊夢!ソウゴ!」

ソウゴ「こんにちはチルノ、大ちゃん、鎧丸、ツルギ!」

もう1匹の鎧丸?「お前たちの知り合いまで来るとは……全く、にぎやかなことだ」

霊夢「あら、鎧丸のお父さんまで来てたのね」


そして鎧丸とツルギ以外にももう1匹のカブトムシがいた。姿は鎧丸そっくりだが、彼とは違って青いマフラーを巻いておらず、体も深紅。
彼の名は『鎧凰丸』。霊夢の言う通り、彼は鎧丸の父親。加えて冬の妖怪『レティ・ホワイトロック』を相棒とするカブトムシだった。


ソウゴ「何で君たちがここにいるの?鎧凰丸さんまでどうしたんですか?」

鎧凰丸「人里をうろついていたらたまたま息子たちと出会ったのだ。だからこうして皆と団子を食べている」

チルノ「そうそう!」

大妖精「チルノちゃんと鎧丸さんは毎日ですが、今日私たちもちょうど霊夢さんの所に行ってお賽銭を入れようと思ってたんです」

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