第一章
[2]次話
やって続けて成長
武田ちなみはまだ五歳である、しかし。
利発な娘であり両親はその彼女を見て言った。
「筋がいいからな」
「ええ、すぐに歩ける様になってね」
「それで話す様にもなったし」
「それじゃあね」
「ここはもう習いごとさせるか」
「そうね、まだ五歳だけれど」
妻は夫の言葉に頷いた、妻の名前は真澄といって垂れ目で眼鏡をかけている。背は一六〇程で黒髪をショートにしている。夫の名前は康之と言って長方形の顔で髪の毛は白い者が混じっている左に分けた七三分けである。背は一七六程で腹は出ているが全体的に痩せている。小さな目の光は穏やかである。
「もうね」
「何かさせるか」
「そうしましょう」
「幾ら筋がよくてもな」
「ええ、何もしないならね」
それならとだ、妻は夫に言った。
「やっぱりね」
「それ以上にならないからな」
「だからね」
それでというのだ。
「ここはね」
「何か学ばせるか」
「そうしましょう」
「いいんじゃない?」
中学生で空手をしている二人の長女である沙織も同意した、黒髪を後ろで束ねていてきりっとした目をしている。背は一六五あり引き締まったスタイルである。顎の先が尖った顔で耳は大きく鼻は高く色白である。
「何か早い気もするけれど」
「ああ、じゃあな」
「何か習わせましょう」
「私空手してるから」
ここで姉としてだ、沙織は提案した。
「空手なんてどう?」
「空手か、どうもな」
「あんたもう黒帯だけれどね」
それでもとだ、両親は姉に返した。
「同じことをさせてもね」
「何かよくない気がするな」
「姉妹で同じことをしてもいいけれど」
「ちなみはちなみでな」
「別のことさせた方がいいんじゃないかしら」
「そうも思うしな」
「そうなのね、じゃあ二人で話してね」
沙織はこれ以上は言わなかった、だが。
二人は両親として考えていった、そしてたまたまだ。
ちなみがテレビを観ていた時にバイオリンに演奏を興味深そうに観ていたのを見てだ、それで話をした。
「バイオリンにするか」
「そうね」
「バイオリンに興味がありそうだしな」
「それを習わせてみましょう」
「すぐに歩いて言葉も覚えたし」
「きっとバイオリンにもね」
「音楽センスはまた別と思うけれどお父さんとお母さんがそう思うならね」
それならとだ、沙織も頷いた。
「いいんじゃない?」
「ああ、それじゃあな」
「バイオリンを習わせてみるわ」
二人はここで決めた、そしてだった。
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