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少年と猫
第二章

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「うちに入っても」
「大丈夫だよ、皆いるから」
「だからなのね」
「トワイライトもいるし」
 家に前からいる猫である、茶色と白の雌のスコティッシュフォールドで六匹の子猫達の母親でもある。その六匹の子猫達も家族である。
「だからね」
「うちで大丈夫なのね」
「そうだよ、僕アリエルの面倒も見るから」
「トワイライト達と一緒に」
「そうしていくよ、だって家族だから」
 こう言ってだった、ザックは警戒したままのアリエルを連れて家に帰った。そのうえでアリエルをトワイライトと彼女の六匹の子猫達の前に出した。
「家族だよ、トワイライトにね」
「ニャア」
 トワイライトがここで鳴いた、ザックは子猫達も紹介した。
「ヘンリー、チャールズ、ウィリアム、エリザベス、マーガレット、ジェーンだよ」
「ニャア」
「ナア」
「ナア〜〜〜」
「ニャンニャン」
「ニャオン」
「ミャウン」
 子猫達はそれぞれ茶色だったり白だったり茶色と白だったりする、その子猫達も鳴いた。そうしてだった。
 七匹はゆっくりとアリエルに近付いた、そして。
 彼女に身体を摺り寄せた、特にトワイライトは。
「ニャン」
「ニャッ!?」
「ニャウン」 
 大丈夫という様に優しい顔を向けて声をかけた、そして。
 顔を舐めた、するとだった。
 アリエルはそこから彼女に寄り添う様になった、それを見てだった。
 ザックは両親に笑顔で話した。
「トワイライトがお母さんだよ」
「そうだな」
「そうなったわね」
「じゃあ後はか」
「トワイライトが育ててくれるのね」
「そして僕達もいるから」
 ザックは二匹を見ながら他の子猫達も撫でつつ言った。
「アリエルは大丈夫だよ」
「そうだな、もうな」
「心配はいらないわね」 
 両親もこう言えた、そうしてだった。
 アリエルはトワイライトに育てられ彼女の子供達の妹になった。そのうえでザック達にも愛情を受け。
 一ヶ月も経てばもうすっかり家族になっていた、それで。
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