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威嚇していた子猫
第二章

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「この子はカタストロフ、お兄さんで一歳だ」
「ナ〜〜〜オ」
 その猫も鳴いた、そしてだった。
 二匹は子猫のところに来るとその身体を優しく舐めた、するとだった。
 子猫は早速二匹に懐いた、それががじまりとなり。
 子猫は家に次第に馴染んでいった、雄だったので夫婦はこの猫をラズーと名付けた。ラズーが家に来て一月位になるとだった。
 すっかり馴染んでいた、夫婦は二匹の先住猫達とすっかり馴染んでいる彼を見ていつも笑顔になった。そんな夫婦のところに。
 今度は妻がオフィスで働いていた帰りにだった。
「ニャ〜〜〜・・・・・・」
「あら」
 上が焦げ茶色で下が白の生後四週間位の子猫がいた、この子猫もだった。
 保護して病院に連れて行ってから家に帰った、そして夫に見せると。
「随分怯えているな」
「女の子よ」
「そうか、ラズーは威嚇していたけれどな」
「この娘は震えてるわね」
「けれどな」
「ええ、この娘もね」
「うちに慣れてもらおう」
「そうなってもらいましょう」
 夫婦でこう話してだった。
 そしてだ、この猫もだった。
 家族として迎え入れた、するとこの猫もだった。
 カラミティそしてカタストロフに優しく迎えられて。
 すぐに二匹に懐いた、そして。
 一月もするとこの子猫、メーデーと名付けられた彼女も家に慣れた。そしてラズーとも仲良くなっていて。
 いつも四匹で家の中で幸せに過ごす様になった、その状況を見て夫婦は話した。
「よかったな」
「ええ、ラズーもメーデーもね」
「カラミティとカタストロフに懐いて」
「私達にもそうなってくれてね」
「本当によかった」
「そうよね」
「じゃあこれからもな」
 夫は妻に笑顔で話した。
「ラズーもメーデーもな」
「私達の家族ね」
「カラミティとカタストロフと一緒に」
「四匹と二人でね」
「ずっとな」
「家族ね」
 温かい目で話してだった。
 二人は四匹の猫達にご飯をあげた、すると。
「ニャ〜〜〜」
「ナァ〜〜〜」
「ニャ〜〜ン」
「ウニャ〜〜」
 四匹は仲良くご飯を食べた、幸せそうに食べる彼等を見て夫婦も笑顔になった。そこには幸せがあった。


威嚇していた子猫   完


                   2021・5・14
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