第千二百二十二話 美人だな
[8]前話 [2]次話
第千二百二十二話 美人だな
伊藤さんは女好きで有名でした、もっとも男の人に対してはもっとたらしでスカウト癖があったことでも有名です。
ですが山縣さんは。
奇麗な人を見てもでした。
「美人だな」
「それだけですね」
「私も妾はいる」
この時代の立場のある人の常でした。
「それでいい、妻もいるしな」
「左様ですか」
「こうしたことにもだ」
これといってという口調でした。
「私はどうもだ」
「そうなのですね」
「色気がないと言われるが」
実際にそう言われたことがあります。
「それならそれでいい」
「では女性についても」
「満足している」
これといって求めることはないというのです。
「妾までいるのだからな」
「それで充分ですか」
このことも伊藤さんとは違いました、女好きでもありませんでした。
第千二百二十二話 完
2021・5・14
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ