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オズのジンジャー将軍
第一幕その十一
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「将軍のところに行こうね」
「わかったわ」
「将軍と言っても今は将軍じゃないけれどね」
「言うならジンジャー夫人ね」
「そうなるね」
 このことは笑ってお話しました。
「正確には」
「ええ、けれどもう将軍というのがあの人の呼び名になってるわね」
「それで知られる様になった人だからね」
「そうよね」
「いや、あの時は大変だったよ」
 かかしはジンジャー将軍がオズの国の女の子達を集めて引き起こした大反乱の時を思い出して言いました。
「僕達もどうなるか」
「オズマが言っていたわね」
「うん、オズマ姫がまだ男の子でね」
「それで大騒動に次ぐ大騒動で」
「本当に物凄かったよ」
 かかしはドロシーに思い出しながらお話しました。
「今では楽しい思い出だけれどね」
「どうどうなるかわからない」
「そんな騒動だったよ」
「けれどその騒動も終わって」
「彼女も今では農家の奥さんだよ」 
 そうなっているというのです。
「平和なね」
「しかも沢山のお菓子を育てている」
「農園でね」
「そんな人になったわね」
「あの頃からは想像出来ないけれどね」
「そうよね、私はその時はいなかったから」
 オズの国にです。
「聞くだけだけれど」
「僕も直接関わっていないんだよね」
 臆病ライオンも言ってきました。
「実は」
「僕もなんだよね」
 トトも続きました。
「あの騒動については」
「だから直接知らないけれど」
 ドロシーも言います。
「大変だったとは聞いているわ、しかしそこからね」
「オズマがだね」
「女の子に戻るなんてだね」
「オズの国ならではね」 
 かかしと樵に応えました。
「帆等に」
「全くだね」
「僕も最初男の子と思っていたよ」
「最初はね」
「そうだったよ」
「誰もそう思うわよね」
 ドロシーもあらためて思いました。
「ところがそれがね」
「何と実は女の子で」
「今のオズマになったんだよ」
「あのこれ以上はないまでに奇麗な」
「そんな娘だったから」
「ええ、その騒動からオズマが女の子だってわかって」
 そしてというのです。
「オズの国の国家元首になったならね」
「それならだね」
「あの騒動もよかったことだね」
「そうね、神々の配剤ね」 
 オズの国のというのです。
「そうなったわ」
「そうだね」
「あのこともね」
「そうよね、かかしも樵も一時はどうなるかだったけれど」 
 そこまでの大騒動だったけれど、というのです。
「今思うとね」
「楽しかったしね」
「それにオズマが女の子に戻ってオズの国の国家元首になったし」
「とてもよかったよ」
「そうした騒動だったよ」
「本当にね、じゃあ今からね」
 ドロシーはにこりとしたまま言いました。
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