第千二百十五話 好対照
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第千二百十五話 好対照
伊藤さんはざっくばらんで砕けた人でした、それで多くの人から慕われ愛されていました。ですが。
同じ長州藩出身で松下村塾にいた山縣有朋さんはといいますと。
「うわ、笑わないな」
「いつも睨んでる感じだ」
「堅苦しいし」
「近寄り難いよ」
皆山縣さんを見てこう言います、兎に角です。
この人は好かれていませんでした、そして性格も。
「伊藤さんとは正反対と言われていますね」
「自覚している」
山縣さんは日本に答えました。
「そのことは」
「そうですか」
「だが気にしてはいない」
こう日本に言いました。
「私は私だ」
「だからですか」
「私の道を行くだけだ」
「そうなのですね」
「伊藤さんと同じことは出来ないしな」
こうした人でした、物凄く不愛想で無口でそして評判の悪い人でした。それは今も尚かも知れない位です。
千二百十五話 完
2021・5・11
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