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山火事の中で
第二章

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「本当にどうなったか」
「ああ、まずは牧場だ」
「お家は無事だそうだし」
「あの子達がどうかだ」
 犬達そして羊達がというのだ。 
 こう話してそうしてだった。
 牧場に入った、すると。
「メエ〜〜」
「メエ〜〜」
「皆いるみたいな」
「数えたらそうよ」
「そうだな、よかった」
「羊達は無事よ」
 どの羊も牧場で元気に動き草を食べていた、そして。
 安堵した二人のところにだった。
「ワン」
「ワンワン」
「タッドもソフィーも無事か」
「この子達もね」
「無事なだけじゃない」
「私達がいない間ずっと牧場を守ってくれたのね」
 夫婦の前に駆けてきてそこで尻尾を振っている二匹を見て笑顔になった。
「よくやってくれたわ」
「前からいい子達でな」
「働き者で頭がよかったけれど」
「今回はMVPだ」
「それ位の活躍ね」
「全くだ」
 夫婦で笑顔で話した、そして。
 二匹を強く抱き締めた、彼等はその時も嬉しそうに尻尾を振っていた。
 一家は日常に戻ることが出来た、牧場での生活を再開したが。
 妻はオーストラリアでも自分達と同じ様な話がありパッツィーという黒い六歳のボーダーコリーの子が二匹の活躍をしたことを夫に話した。
 そうしてだ、こう夫に言った。
「犬は素晴らしいわね」
「素晴らしい活躍をしてくれるな」
「大変な時でも牧場を守ってくれる」
「そうした生きものだな」
「ええ、私達もそうだし」
「あの子達とはこれからもな」
 夫は妻に笑顔で話した。
「幸せに暮らしていこう」
「そうしていきましょう」
「素晴らしい子達と」
「ずっとね」
 夫婦で笑顔で話した、そしてだった。
 次の日牧場で二匹にご飯をあげてから仕事をはじめた、二匹はこの日も明るくそしてよく仕事をした。


山火事の中で   完


                2021・4・27
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