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提督はBarにいる。
艦娘と提督とスイーツと・62
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辺りからしても中国から流れてきた思想の影響受けまくりだけどな」

 仙人になる為の力を得る為に食べるのも仙桃とかって桃じゃなかったか?とにかく中国じゃ桃は魔除けやら縁起物やらで祝い事には欠かせない物らしい。

「だからってあんなあからさまな言い方しなくても……」

「別に誰が聞いてる訳でもなし、そんな気にすんなっての」

「はぁ……もういいです。あ、カスタード美味しい」

 大和は会話を諦めたのか、桃まんにかぶりつく。

「しかしなんだな」

「ん?どうしたんです提督?」

 大和がカスタードをほっぺに付けて小首を傾げて来る。

「結構大きめに作ったのに、大和が持つとちっちゃく見えるな、桃まん」

「お、大きいって言わないでください!結構気にしてるんですから」

 おいおい、今度は愚図りだしたぞ。情緒不安定過ぎないか?

「雑誌とかにも大きい女はモテないって書いてあって、気にしてたのに……提督は酷いです!」

「いや、別にそれは気にしなくてもいいんでね?」

「ふぇ?」

「だってお前、俺の嫁だろ?カッコカリだけど。他に男が出来たらアレかも知れんが、お前俺よりは身長低いし」

 ウチの大和の身長は大体180cm前後、190オーバーの俺より頭一つ分は低い。

「それに俺は、どっちかってーと身長高いオンナの方が好みなんだよ。俺がデカイから、小さいのが隣に居ると絵面が締まらんのよ」

 実際、俺のカミさん(金剛)と立ったままキスしようとすると俺がグッと屈むか、金剛が頑張って背伸びするかしないといけない。

「俺ぁ一応大将だからな。見栄えって奴も気にせんといかんから、お前ら姉妹とか長門姉妹とか、身長高い美人の部下には重宝してんだぜ?」

 そう言って頭を撫でてやると、はにかんだ様に顔を赤らめてエヘヘと照れ笑いする大和。顔付きは大人びてる癖に、こういう子供っぽい表情されるとギャップ萌え好きな俺としてはグッと来る物がある……が、今は執務中の上にまだ昼の3時。シケこむにはちと早い。





「そういやぁ、なんでまた桃まんなんて珍しい物を。他にも何か食いたい菓子があったんじゃねぇのか?」

「最初は大和の特製アイスクリームと提督の手作りアイスクリームで食べ比べ、っていうのも考えたんです。けど……」

「けど?」

「私、夢があるんですよ」

「ほうほう」

「この戦争が終わったら、世界中を旅して、美味しい物を食べたり、美しい景色を見て回りたいなって。折角艦(ふね)として生まれたのに、戦うだけが目的なんて勿体無いじゃないですか」

「ふ〜ん。まぁ、いいんじゃねぇの?」

「あ、素っ気ない返事。大和の計画だと提督も一緒に旅行に行く計画なんですけど?」


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