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MUV-LUV/THE THIRD LEADER(旧題:遠田巧の挑戦)
7.104訓練分隊V
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後お前が見事逃げおおせてくれれば合格だ。」
「遠田、見誤るなよ。俺たちの任務は一人でも生き残ることだ。」
巧は反論できない。ここで残るという選択が合理的でないことは自分でも分かっている。しかし巧の指揮に移ってから既に4人やられ、今この二人も生贄になると言っている。巧は味わったことのない無力感を感じていた。SES計画などと言って昔から訓練し、訓練部隊の中でもエースと呼ばれても所詮は一人の子供。状況を覆すことはできない。巧は二人に再び詫びを入れ隊を離れた。孤独な戦いの始まりだった。

その夜、分隊の二人は奇襲を受けて殲滅された。状況を常に把握するために通信機を常に入れていた巧は、二人の最後の咆哮を耳に焼きつけ震えながら夜を過ごした。
 この戦闘でとうとう104分隊は巧一人に、敵は未だ半数以上残っていた。

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