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仮面ライダー エターナルインフィニティ
第四百五十八話 思わぬ成長その八

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「だったらな」
「そういう問題ですか?」
「少なくとも死んだら終わりだろ」
「ええ、この戦いは生き返らせてもらえるそうですが」
 智樹は等身を戻して答えた。
「それは」
「そうだろ、生きてたらな」
「それに越したことはないですね」
「だからな」
 それでというのだ。
「生きていることよ」
「それが第一なんですね」
「そうだ、君は生きているからな」
「まだいいですか」
「それも五体満足だろ」
「頑丈なお陰で」
 どんな目に遭ってもというのだ。
「そうです」
「それだったらいいだろ、これからもな」
「生きることですか」
「ああ、いいこともあるからな」
「いいことも多いですけれどね」
 智樹はいささか真顔になってこの言葉を出した。
「そっちも」
「女の子以外のことでもだよな」
「ええ、それは置いておいて」
「そうだよな」
「何だかんだで」
「だからな」
「生きていることですか」
 万丈の目を見て応えた。
「何といっても」
「そうだよ、俺だってな」
「生きていてですか」
「確かにとんでもないこともこれでもかってあるけれどな」
 それでもというのだ。
「生きていていいこともな」
「ありますか」
「とんでもないことよりも遥かにな」
「だからですか」
「まず生きろよ」
「そうしていきます、自殺とかは考えたことないですけれどな」
「ないのかよ」
 万丈は智樹の今の言葉には驚きの顔と声で応えた。
「それは凄いな」
「もうちらっとも」
「そうか、本当に強いな」
 素直な賞賛の言葉も出した万丈だった。
「君は」
「まあ単純な方なんで」
「桜井君程人生を楽しんで過ごしている人いないと思います」
 日和は智樹についてこう話した。
「ですから」
「だからなんだな」
「自殺なんて」
「したいことがいつも山みたいになって」
 それでとだ、智樹自身が話した。
「それでなんです」
「自殺とか考えたことないんだな」
「死にたいとか思ったことも」
「じゃあ俺が言うまでもなかったか」
「いえ、言ってもらえて嬉しかったです」
 万丈に笑顔で返した。
「本当に」
「じゃあよかったか」
「はい、正直困ってましたし」
 死にたいと思わずとも、というのだ。
「ですから」
「だからか」
「はい、ですから」
 それでというのだ。
「有り難かったです」
「だといいがな、しかしこんな強い心の奴がいるからか」
 万丈は今実感した、そしてその実感を言葉に出した。
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