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まさに恋女房
第三章

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「普通にね」
「出来てるんだな」
「そうよ、だからね」
 だからだというのだ。
「別にね」
「特別でもないか」
「こうしたこと全部覚えていたら後々助かるってね」
「お祖母さんに教えてもらったんだな」
「いいお祖母ちゃんだったから」
「まあお祖母さんも色々だな」
 相良はこのことはと頷いた。
「いいお祖母さんもいるな」
「それで私の。父方のお祖母ちゃんはね」
「いい人なんだな」
「凄くね、それで母方のお祖母ちゃんもね」
「いい人でか」
「やっぱりこうしたこと色々教えてくれて」
 理恵は相良に話した。
「私はね」
「今こうしてか」
「普通にしているだけで」
「それでか、けれどな」
 相良はあくまで自分は普通と言う理恵のその言葉を聞いて自分で考えた、そうしてそのうえで言うのだった。
「その家事を使うってのはな」
「それはなの」
「気の持ちようでな」
 それでというのだ。
「それが出来てるからな」
「だからなの」
「理恵は最高なんだよ」
「そうなの」
「そうだよ、考えてみたらな」
 今そうしてというのだ。
「理恵は毎日真面目に家事して俺に何かと世話を焼いてくれてることはな」
「それはなの」
「やっぱり性格でな」
 これがあってというのだ。
「性格がそうしたものだからな」
「それでっていうの」
「俺に何でも自分からしてくれて困ってくれたら助けてくれるとか」
「そういうのはなの」
「性格だよ、理恵はその性格もお祖母さんから授かったよな」
「ええ、そうよ」
「父方のお祖母さんにもで」
 それでというのだ。
「母方のな」
「そうだったわ」
「それがな」
 まさにというのだ。
「凄いことだよ、しかしな」
「しかし?」
「そんな何でもしてくれる理恵に甘えたらな」
 ここでだ、相良は苦笑いになった。理恵にその笑顔で話した。
「駄目になりかねないな、だからしっかりしないとな」
「そう言うの」
「ああ、俺絶対に理恵に相応しい人間になるからな」
 相良は理恵にこのことを約束した。
「これから何があってもな」
「そう言うのね」
「大学の講義も頑張ってアルバイトも頑張って」
 そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「立派になるの」
「理恵に苦労させない位のな」
 そこまでのというのだ。
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