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息子が残した犬
第二章
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「少しでもジャスティンのことを知ってもらったら」
「ヒーローのこともそうしてもらったら」
「本当に嬉しいから」
「それなら」 
 こう話して決めてだった。
 テレビ局の自宅に取材に来てもらった、そしてジャスティンとだった。
 ヒーローの話をした、その後で。
 ヒーローを映してもらう為に彼が今いる庭に来たが。
 ここで夫婦が空を見て言った。
「生憎の曇りか」
「そうね」 
 夫婦で話した。
「取材なのに」
「天気は悪いな」
「こうしたこともありますよ」
 テレビ局の若いスタッフが夫婦に笑顔で応えた。
「天気のことは神のことです」
「だからか」
「私達が言っても仕方ないのね」
「はい、主役は彼です」
 ヒーローを見て言った。
「ですから」
「それでか」
「今からヒーローをなのね」
「映します」
 こう話してだった。
 テレビ局のスタッフ達はヒーローを映そうとした、だが。
 ここでだ、今まで曇っていたのが。
 ヒーローの後ろに映る空が晴れ渡った、これにはだ。
 そこにいた誰もが驚いた、そして話をした。
「まさか」
「そうよね」
「ジャスティンが雲を掃ってくれたか」
「天国から」
「ヒーローの為に」
「自分の友達の為にそうしてくれたのね」
「信じられないですね」
 テレビ局のスタッフ達も驚いていた。
「これは」
「まさかここで光が差し込むなんて」
「ずっと曇っていたのに」
「それがこの子の後ろがそうなるんて」
「これは」
「天国からずっとヒーローを見守ってるんだな」
「そうね」
 夫婦はここでわかった。
「これは」
「間違いないわ」
「死んでしまったが」
「今も友達のことを見ているのね」
「そうですね、素晴らしいことです」
 スタッフも言ってきた。
「これは」
「そうに違いありません」
「これは奇跡です」
「きっとそうです」
「ご子息は天国からお友達を見守っています」
「そしてお二人も」
 夫婦もというのだ。
「そうです」
「これは素晴らしいことです」
「まさかこんな場面が観られるなんて」
「夢にも思いませんでした」
「ジャスティン有り難う」
 夫婦はここでこの言葉を心から出した。
「ヒーローを紹介してくれて」
「そして今もこの子を見守ってくれて」
「私達を見守ってくれて」
「本当に有り難う」 
 その空の光が差し込めている場所を見て感謝の言葉を述べた、そうしてだった。 
 ジャスティンそれにヒーローのことはありのまま放送された、それから。 
 夫婦はヒーローとずっと暮らした、我が子が残してくれた犬と共に。そしてその息子が天国からずっと見守ってくれていることにいつも感謝して過ごした。


息子が残した犬   完



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