第二章
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「そしてな」
「今もですか」
「ああ、これといってな」
「アレルギーなくて」
「それで一緒に暮らしてるとな」
そうしていると、というのだ。
「まだ暮らしはじめたばかりでもだよ」
「それでもですか」
「ああ、可愛いな」
「猫をそう思いますか」
「いいな、怖いと思っていたのがな」
それがというのだ。
「もうな」
「嘘みたいですか」
「ああ」
実際にというのだ。
「可愛いな」
「そうですか、先輩今凄くいい笑顔ですし」
語る一馬のその顔を見ての言葉だ。
「それなら」
「ああ、これからも一緒にだな」
「暮らしていけばいいですね」
「そうするな」
実際にとだ、一馬は満面の笑顔で言った。そしてだった。
それからも猫、シロのことを話した。そうして彼と幸せな日を過ごしていると。
シロを紹介してくれた女性とシロと共に彼女の家に行って話した時にこう言えた。
「ストレスがなくなって」
「それで、ですか」
「ＰＴＳＤもなくなりました」
苦しんでいたこの病気もというのだ。
「そうなりました」
「それは何よりですね」
「はい、そして」
彼はさらに言った。
「今どんどんです」
「猫と一緒にいてですか」
「幸せな気持ちになっています」
「アニマルヒーリングですね」
女性は一馬に笑顔で言った。
「それは」
「いつも笑顔にさせてくれて癒してくれて」
「それでＰＴＳＤもです」
「治ったんですね」
「そうです、よかったですね」
「俺もそう思います、シロを紹介してくれて有り難うございます」
「いえいえ、それよりも大事にしてくれて」
女性はシロを抱いて向かい合って座っている一馬ににこりとして応えた。
「私も嬉しいです」
「そうですか」
「じゃあこれからも」
「はい、一緒に暮らしていきます」」
「そうして下さい」
「シロ、これからも宜しくな」
「ニャア」
大人しく抱かれているシロは鳴いて応えた、一馬はその彼を見ながら笑顔で言った。
「飼い方もわからなくてペットショップで聞いて色々買って本を読んでネットを検索して」
「勉強してですか」
「はい、大変でしたけれど」
「楽しいですね」
「はい、ですから」
それでというのだ。
「これからも楽しくです」
「その子と暮らしていきますね」
「そうしていきます」
笑顔で言ってだ、そしてだった。
シロの頭を撫でた、するとシロは今度は喉を鳴らした。一馬だけでなく女性もその彼を見て笑顔になった。
猫嫌いだったのに 完
２０２１・３・２１
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