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おっちょこちょいのかよちゃん
133 杉山を説得させる者
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ないだろ。安藤りえちゃんにも同じ事を聞かれても彼女に突き放した態度とって喧嘩したそうじゃないか」
「だからそれが何だってんだよ?」
「君はそれでいいのか?」
「いいんだよ、俺は、一人でも大将なんだよ!」
「そうか、君は自分を『大将』だと思うのか。道具も失くしたままで、質問に答えられずだというのに・・・」
「うるせえ!!」
「じゃあ、俺とやるか?君が大将だと言うのを証明する為に・・・」
「う・・・。ああ、やってやろうじゃねえか・・・!!」
 杉山は何を始めるのか解らなかった。その後は二人共無言だった。

 二人は高台に来ていた。そこには例の秘密基地があった。
「ここは・・・!!」
「君はこの秘密基地を大野君にブー太郎君にまるちゃんと造っただろ?その苦楽もどうでもいいものなのか?」
「う・・・、なんでアンタがここを知ってんだよ?」
「前に君達が隣町の学校の子達にこの基地を乗っ取られて戦った時を見てたんだよ。隣町の学校のすみ子ちゃんって子を覚えてるか?俺は彼女の兄貴と学校の友達でね、その友達も妹が心配で見てたんだよ」
 隣町の学校の児童に乗っ取られた時。それは石松から貰った力の石を初めて使用した時だった。あの時はフローレンスにイマヌエルという異世界の人間にこの戦いは間違っていると咎められ、さらにかよ子や冬田も現れてこの戦いを止めようとした時だ。
「大野君がいなくても大将ってんならなぜこの基地を大野君達と造った?なぜ今まで皆と一緒に戦って来た?そしてなぜ異世界に行くか行かないかの質問に答えを出さない?本当に一人でも大将ならそれを証明しろよ」
(こ、この高校生とやるのか・・・?)
 杉山は心臓の鼓動が激しくなった。
「何だ?相手が高校生だからってビビってんのか?」
「んなわけねえだろ!!」
「じゃあ、来いよ。道具はなくても君には異能の能力(ちから)がある筈だ。安心しろ。俺は元から武器は持ってねえし、異能の能力(ちから)は使わねえよ」
 三河口は学ランを脱いだ。この二人の決闘が始まる。
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