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おぢばにおかえり
第六十三話 お家に帰ってその一

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                第六十三話  お家に帰って
 阿波野君に私が住んでいたそして大学を卒業してから戻る八条町を案内する中で。
 阿波野君は私にこんなことを言ってきました。
「ずっといたいですね」
「この町に住みたいのね」
「ここには何度も来てますけれど」
 それでもというのです。
「今あらためて思いました」
「ずっとなのね」
「はい、ずっとここにいて」
 そうしてというのです。
「楽しみたいと思いました」
「そうなのね」
「出来ればですが」
「じゃあね」
 私は阿波野君のお話を聞いて言いました。
「ここで就職してみたら?」
「この町にある会社ですか」
「というか神戸のね」 
 八条町のある市です。
「そうしてね」
「ここに住みながらですね」
「通勤したらどうかしら」
「いえ、通勤はともかく」
 私の方を見て言ってきました。
「この街にずっといたいんですよ」
「ずっとなの」
「もう出直すまで」
 そこまでというのです。
「あらためて思いました」
「そこまでなのね」
「いいですよね」
「私が決めることじゃないわよ」
 そのことはとです、私は阿波野君に答えました。
「阿波野君が決めることよ」
「僕自身がですね」
「そうよ、私が言うことじゃないわ」
 こう答えました。
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