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星河の覇皇
第七十七部第二章 第二次国境会戦その八

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「読書も増えた」
「そうなりましたか」
「そして色々なことを学んだ」
 その読書からというのだ。
「もっと言えば学んでいる」
「現在進行形で、ですね」
「そうなっている」
「そうですか、では」
「これからもな」
「学ばれますね」
「読書からもな、歴史の書から多くを学んでいるが当然軍事や政治の書も読んでいる」
 こうした書もというのだ。
「どれもな、しかしサハラの政治書と他の国の政治書はな」
「全く違いますか」
「例えば連合は経済や貿易や農業、商業のことばかりだ」
「政治といっても」
「もっぱらな、警察の書もあるが」
「サハラのものとはですか」
「違う、全てより豊かになる為で大衆民主主義が前提になっている」
 まさにというのだ。
「そこが我々のものとは違う」
「サハラは戦争に勝つ為の国力を備えるものですから、内政は」
「豊かになるのもな」
「全てがそこからですが」
「連合は違う、軍事書は非常に少ない」
「平和なあの国らしいですね」
「今もおそらく他人事だ」
 今度はデザートを食べた、ドライフルーツのセットでこの時代のこれはビタミンもしっかりとあり栄養も確かだ。
「観戦武官達もいるがな」
「彼等もですね」
「所詮はな」
「研究はしてもですね」
「それだけだ、実はな」
「あまりないですね」
「あの国はエウロパ戦役しか知らない」
 本格的な戦争、それはというのだ。
「海賊やテロリストへの征伐はそれなりにあってもな」
「幾ら武装勢力でも」
「所詮は賊だな」
「賊は賊です」
 そこははっきりと言われた。
「本格的な軍隊とは違います」
「まともな訓練もしていなければ組織としても稚拙でな」
「装備も劣ります」
「そうだ、賊でしかない」
 所詮はというのだ。
「何でもない」
「正式な軍隊と比べれば」
「そんな連中との戦いは何ということはない、私も経験がそれなりにあるが」
「正規軍と戦う場合と比べると」
「実に楽だった」
 こう言うのだった、アッディーンも。
「まさに」
「そうですね」
「ああした戦いは何でもない」
「それで連合はですね」
「今も他人事で見ているだろう」 
 まさにというのだ。
「観戦していてもな」
「気楽にですね」
「しかし観たいなら観るといい」
 アッディーンは正面を見て言った、まだモニターにはティムール軍は見えていないがそれでも既に頭の中には存在していた。
「我々はだ」
「戦うだけですね」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「それだけだ」
「そうですね、全力で戦い」
「必ずな」
「最後にはですね」
「我々が勝つ」
 オムダーマン、自分達がというのだ。
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