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MOONDREAMER:第二章〜
第三章 リベン珠
第22話 お留守番班Bチーム
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が、他人を羨んでばかりでは何も生み出さないだろう。なので、ここで美鈴は意を決してこう言い切った。
「跳流さん、一旦離れて下さい。続きは私に任せて下さい」
「うむ、そうか?」
 大型バッタの一体は美鈴に言われてそう返した。このまま自分が攻めていけそうだと思われたのだが、美鈴が自信ありげにそう宣うのだから、それに賭けてみるのも悪くないだろう。
 なので、跳流『達』はその場から離れたのだ。後に残ったのは、彼女達の一人人海戦術によりボコボコにされて歪になった機械蜘蛛であった。だが、早くしなければ敵は再び再生してしまうだろう。
 チャンスは一瞬である。その一瞬を逃さない為に、美鈴はスペルカードを宣言した。
「【穿孔「緑の者の裂光照射砲」】ッ!!」
 そう言うと美鈴は両手を腹部に持っていき、そこに力を入れるとグングンと美鈴に流れる気が集束していった。
 そのエネルギーの流動は外部にも容易く認識出来る程に周りの空気をビキビキと震わせたのである。
「これは……」
「ちゃんと避難しておかなればわしらもマズそうじゃのう」
「そういう事じゃな」
 三体の跳流の意見は見事に一致し、瞬く間にその場から距離を取ったのだ。
 事はその後すぐに起こった。美鈴は腹部に溜め込んでいた大量の気のエネルギーを、両手を解放する事で一挙に解放した。すると、一直線状に極太の気のレーザーがほとばしっていったのだった。
 その進路にいた機械蜘蛛は、見事にレーザーに巻き込まれ、半身を呆気なく吹き飛ばされてしまった。
 そして、いつの間にか跳流は元の一人の和服少女に戻っていた。
「まさかお主にそんな大技がぶっ放せるとはのう。まるで魔理沙のマスタースパーク並じゃ」
「ええ、あなたに鍛えられているうちに私にもこんな技を使えるようになったんですよ」
 跳流に褒められて、美鈴はいつもの謙虚な性格の彼女らしくなく、どこか堂々と胸を張って言っていた。
 対して跳流はこう思った。「わしに鍛えられてって、そこまでわしの影響力って凄いの?」と。
 だが、ここで跳流は思い直す事にする。美鈴がこのような荒技を使えるに至った経緯は納得出来なくも、彼女が大技を使えた事に不満は何一つないのだから。
「まあ……、何にしてもようやってくれた。後はわしに任せるが良い。【荷電「アバドンズジェネレーター」】!!」
 跳流も美鈴に対抗して、大技の宣言をしたのだ。ここで一気に敵を吹き飛ばして事を終わらせようという魂胆だ。
 だが残念。実現には至らず、魂胆に終わってしまったのだった。スペル宣言をしたにも関わらず、何も起こらなかったのである。
「跳流さん……?」
 美鈴に疑惑の目を向けられて、ここで跳流は合点がいった。
「あ……ああそうじゃ。わしが生み出した『アバドンズジェネレーター』の核は勇美に渡してし
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