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MOONDREAMER:第二章〜
第三章 リベン珠
第19話 幻想ロボット対戦外伝 すごいよ! サグメさん3/3
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から。
「まあ、確かに私がパンツ脱いでもブラックカイザーの強さには影響しないかも知れませんね」
「ええ、更に言うとあなた自身も強くなったりしないと思いますよ」
 そんな勇美と鈴仙のやり取りを見ながらサグメは思った──要はこの子は単に『脱ぎたがり』なのではなかろうかと。
(それはこの戦いでは大した問題ではないわね……)
 サグメはそう思う事にした。公序秩序上は大問題ではあろうけど、この際今の勝負では話題にするのは意味がないだろうと。なので、サグメは次にこう言うのだった。
『お互いこのまま戦いを続けても埒が明かないでしょう。なので、次で最後にするのはどうでしょうか?』
「はい、私もそれがいいと思います」
 どうやらサグメの案には勇美も賛成であったようだ。話を進めやすくていいとサグメは思った。
 そして、彼女はマインカイザーを後方へと退かせたのである。距離を取って一体どうするというのだろうか。
 そうサグメ以外の者が思う中、彼女はマインカイザーにこのような命令を下したのである。
『飛べっ! マインカイザー!』
 それは一見突拍子もないような命令であった。『飛べ』では余りにもざっくらばんとしているだろう。
 だが、マインカイザーはその身も蓋もないような命令を、抜かりなく受けたのであった。
 そう、彼はその場で足を踏み込むと、その体のバネの力で頭上へと飛び上がったのである。それは紛う事なき跳躍であった。
 しかし、空へと跳躍して一体何をするつもりだろうか。その疑問は直ぐに解消される事となる。
「【「片翼の白鷺」】!!」
 そう、サグメがした事は、マインカイザーを上空へと跳躍させた状態からのスペルカード発動のようであった。
 しかも、これはサグメの奥の手であるようだ。宙へと飛んだ機体は瞬く間に眩い白銀色へと染まっていったのだから、その備わった力は計り知るべきだろう。
 更にはマインカイザーの背中から豪勢な純白の翼が生えたのである。機械のボディーからそのような生物然とした代物が生み出されるのは異様な光景であった。
「すごい……」
 その異様でありつつも神々しい敵機を前にして、勇美はごくりと唾を飲みながら見惚れてしまったようだ。
 だが、そう感心してばかりはいられないだろう。そう思い、勇美は言う。
「サグメさん、私の方も負けてはいられませんよ!」
 言うと勇美は、ここで勝負を決める為の神にその意思を伝えていく。
「『金山彦命』に『愛宕様』に『大黒様』よ。あの者に打ち勝つ為の力を私に貸して下さい」
 そう言って勇美は目を閉じて、今までから見ても強く念じるのだった。あのような力強い存在とタメを張る為に、より強大な力が欲しかったのだから。
 その勇美の想いに応えるかのように、呼び掛けた三柱の力がブラックカイザーに取り込まれ、そ
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