暁 〜小説投稿サイト〜
リュカ伝の外伝
天使とラブソングを……?(第12幕)
[1/3]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
(グランバニア城)
ピエッサSIDE

「でねぇ……本当は頼りたく無かったんだけど、背に腹は代えられないって事で、ハゲマンに頼る事にしたの」
「ハ、ハゲマン……?」
知らない人名が出てきた。

「あぁそうか、知らないよね。ハゲマンってのはね、ハゲのルドマン。つまりサラボナの商人の事。会う事があったら気軽にハゲマン(ルドマン)って呼んであげてね」
いやいやいや……サラボナ通商連合のトップになんて会う事は無いでしょうし、会えても呼べませんよ!

「それでね、HH(ヘッポコ・ヘンリー)を荷物持ちに従えて、ハゲマン(ルドマン)のとこに行ったんだ。で、娘の一人のアドバイス通り、素直に現状を伝え、素直にピアノを格安で譲って貰おうとしたのさ……持って来た手斧の柄でハゲマン(ルドマン)の頭頂部をペシペシしながら」
何で手斧を持ってるの!?

「何故か手斧の事を指摘されたけど『うるせぇ』って言って交渉を進めたんだ。そしたらサラボナにあるハゲマン(ルドマン)の倉庫に通されて、その奥に放置(保管)されてたオンボロのアップライトピアノを紹介されたんだ」
手斧の件を『うるせぇ』で済ませられるの!?

「それでハゲマン(ルドマン)が『このピアノはかなり古いし、ワシとお前の仲という事で、格安500(ゴールド)でいいぞ』って言ってきたんだ」
「ご、500(ゴールド)! ピアノとして使えるのなら、かなりお安いですね」

「そうなの? ピアノの相場なんて知らないからよく分からないなぁ……まぁでも、ピアノとしては使用できたし、調律も直ぐに済んだし、物としては問題なかったね……物はね!」
「ど、如何(どう)かなさいましたか?」

「うん。まぁ奴が500(ゴールド)って言うから支払おうと思ってポケットを探ったら、昨日は19(ゴールド)しか持って無かったんだ」
「……全然足りませんね」

「うん。だから素直に言ったよ『19(ゴールド)しか持って無いから19(ゴールド)で売れハゲ!』って。素直でしょ」
きっと娘さんの一人は、こういう意味で素直って言葉を使ったんじゃ無いと思う。

「そしたらさぁ、あのハゲ『何所の世界に19(ゴールド)で売ってるピアノがあると思ってるんだ!』って頭を茹でタコみたいに真っ赤にして怒るんだ。ピアノの相場なんか知らねーっての」
「は……はぁ……」

「もうホント……あまりにもギャアギャア言うから持ってた手斧を、後頭部のオシャレなアクセサリーとして突き刺してやろうかと思ったほどだよ!」
それは止めてあげて下さい!

「んで、2.30分の口論の末、HH(ヘッポコ・ヘンリー)が仲裁に入った事で『分かった! 300(ゴールド)まで下げてやる!』ってハゲマン(ルドマン)
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ