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ドリトル先生と不思議な蛸
第一幕その六

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「行こうね」
「うん、そうしようね」
「夏休みがはじまったらね」
「三重県に行こう」
「鳥羽に」
「三重県にも行ってみたかったんだ」
 先生は笑顔でお話しました。
「機会があればね」
「そしてその機会が来た」
「遂に」
「機会は時としてそちらからやって来る」
「今がその時だね」
「そうだよ、じゃあ是非行こうね」
 こう言ってでした。
 先生は実際にです、皆と一緒に三重県に行くことを楽しみにする様になりました。ですがそれでもです。
 そうしたお話をした時にでした。
 ふとです、先生はこんなことも言いました。
「鳥羽は海だから海の幸がいいというね」
「あっ、それじゃあね」
「そちらも楽しみましょう」
「鳥羽の海の幸も」
「そうしましょう」
「そしてね」
 そのうえでというのです。
「おうどんも食べようね」
「おうどん?」
「おうどんもなの」
「それも食べるの」
「鳥羽に行ったら」
「鳥羽というか三重県に行ったら」
 それならというのです。
「もうね」
「それならなんだ」
「何かあるんだ」
「おうどんにも」
「伊勢うどんといって柔らかくて太い麺でとても黒くて濃いおつゆのうどんがあるんだ」
 三重県にはというのです。
「それも食べないとね、あと海の幸だと特に伊勢海老だね」
「そうそう、伊勢海老」
「日本では海老も美味しいけれどね」
「伊勢海老は有名だよね」
「オマール海老もいいけれど」
「伊勢海老も美味しいわよ」
「その伊勢海老を食べて」
 そうしてというのです。
「皆で楽しもうね」
「是非ね」
「そうしましょう」
「三重県に行ったら」
「鳥羽でね」
「あと鰯料理で有名なお店もあるし」
 鳥羽にはというのです。
「松坂牛に赤福もちもあるし」
「美味しいの多いわね」
「三重県も」
「じゃあそうしたのを食べながら海を調べましょう」
「ただ先生」
 皆は食べもののお話をしてでした、その後で。
 先生にです、怪訝なお顔になって尋ねました。
「ちょっといい?」
「少しいいかしら」
「今おかしな蛸のお話したけれど」
「赤くない蛸とか」
「それはどういった蛸かしら」
「ううん、今回はどうもね」
 先生は考えるお顔で言いました。
「その蛸が実際に鳥羽にいて」
「それでなんだ」
「その蛸がいることを確かめて」
「そうしてなのね」
「その蛸を見て」
「そのうえでお話したいの」
「そう考えているからね」
 だからだというのです。
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