第五百九十九話 クールじゃないその二
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「それでだよ」
「それを食うか」
「こうしてな」
一口で全て口の中に入れる、それで噛んで呑み込むと。
ロックの焼酎を一気飲みした、そうしてから目を強く閉じて何かを深く感じ取っている様にして言った。
「効くな」
「そうか」
「かなりな」
「いい感じか」
「ああ、これがな」
「これが?」
「ウイスキーだとな」
この酒ならというのだ。
「もっといいんだよ」
「ウイスキーだとか」
「ああ、ただ今は持ってないからな」
そのウイスキーをというのだ。
「それでこうして飲んでるんだよ」
「焼酎でか」
「これもいいぜ、というかな」
「そのお塩をどっさり乗せたサラミ自体がか」
「レモン汁をかけたな」
それがというのだ。
「酒に合うんだよ、これ一切れでな」
「酒がかなり進むか」
「塩分摂り過ぎでもな」
それでもというのだ。
「いいぜ」
「成程な」
「お前も一切れどうだ」
「それじゃあな、こっちもピーナッツを少しな」
ダンはダンで言った。
「やるな」
「交換だな」
「そういうことでな」
「ああ、食ってみろ」
洪童はその塩をこれでもかと持ってレモン汁をかけたサラミをダンに一切れ渡した、ダンはそれを食べた、すると。
食べ終えてだ、こう言った。
「これはな」
「凄いだろ」
「かなり塩辛いな」
「そしてそこでな」
「こうだな」
ダンもロックの焼酎を飲んだ、すると。
コップ一杯一気に飲めた、その後で言った。
「ああ、実際にな」
「効くだろ」
「効き過ぎてな」
それでというのだ。
「怖い位だ」
「そうだろ、これは悪魔の飲み方だよ」
「そこまでだな」
「俺がこの前バイト先の店長さんに教えてもらったんだ」
「その飲み方か」
「こうして飲んだらな」
そうすればというのだ。
「酒がどんどん進んでつまみは少量で済むってな」
「確かにそんな飲み方だな」
「あとストローで飲んでもかなり酔うらしいな」
「酒をストローでか」
「昔はよくあったらしいな」
「何時頃だ、それで」
「古代だよ」
洪童は一言で答えた。
「メソポタミアらしいな」
「紀元前千年とかか」
「六百年か」
「四千年は前か」
「それ位のことだな」
実際にとだ、洪童も答えた。
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