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猫が漫画家を救ったお話
第三章
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「いいですね、じゃあです」
「はい、猫を軸にして」
「その作品でいきましょう」
「そういうことで」
 矢部は池田もいいと言ってだった。
 まずは読み切りを描きそこから連載となった、すると作品は雑誌の中でも人気作となって連載が一年を過ぎると。
 アニメ化されグッズも出た、矢部は青年誌で描いていた時よりも人気が出て大喜びとなった。それでだった。
 自宅兼職場で浜田に言った。
「よかったな」
「ええ、アニメも人気ですよ」
 浜田も笑顔で応えた。
「読み切りとか番外も描いてますし」
「青年誌の時と変わらない忙しさだけれどな」
「やっぱり自分の漫画の人気が出て沢山の人に読まれますと」
「こんな嬉しいことはないよ」 
 矢部は漫画家として言った。
「本当に」
「そうですよね」
「それもこれもチョビのお陰だよ」
 そのチョビ、今は家のソファーの上で伸びて寝ている彼を見て言った。
「チョビがうちに来てくれたから」
「漫画のヒントが出て」
「それでな」 
 そのうえでというのだ。
「作品出来てそれが人気作になったんだから」
「本当にチョビのお陰ですね。ただ先生」
 ここでだ、浜田は。
 今自分達がいる部屋の中を見回してそうして言った。見ればチョビ以外にも四匹の猫がいて部屋の中でそれぞれ好きにしている。
「増えましたね」
「何かチョビからな」
「先生の前に捨て猫や野良猫が出て来て」
「それでな」
「拾ってですね」
「増えたよ、皆去勢や不妊はしてるからな」
 ついでに言うとワクチンの接種もしている、ご飯は言うまでもない・
「大丈夫だけれどな」
「ええ、ただ増えたなって」
「思うよな、お前も」
「ええ、この子がヤスベエで」
「ニャア」 
 浜田はまずは自分の傍にいた茶色と白の八割れの猫を見た。
「雄で」
「こいつがゴロウザだよ」
「ニャン」 
 矢部は黒と白の八割れの猫テーブルの上に座っている猫を見た。
「雄だよ」
「ミカは雌で」
「ニャオン」
 浜田は次は床のクッションの上で丸くなっていて顔を上げて鳴いて応えた黒猫を見た。チョビの首輪は黄色だがその猫の首輪は赤だ。
「やっぱり黒猫ですね」
「こいつも黒猫だしな」
 矢部は青い目と首輪の黒猫、今はチョビとじゃれついているその猫を見た。
「タダシ、雄な」
「ですよね、五匹ですか」
「流石にこれ以上は飼えないな」
「ええ、二人で漫画描いてると」
「流石にな、けれどな」
「一緒にいると」
「癒されるな、猫がいるとな」
 矢部は笑顔で語った。
「それだけでな」
「本当にそうですね」
「しかも漫画のヒントも与えてくれるから」
「最高ですね」
「こんないい生きものはいないよ」 
 心からの言葉だった。
「だからな」
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