第四章
[8]前話
「これがさ」
「そうだったの」
「ああ、私がこうした外見だからさ」
髪の毛を金髪に染めていて服装も不良のものでだ。
「それで何かと言ってきてたんだけれど」
「自分達は、だったのね」
「そんな連中だったんだな」
真紀はしみじみとした口調で叔母に話した。
「実は」
「学校の先生って変な人多いから」
「あんな連中もいるんだな」
「ええ、あとあの娘だけれど」
「元お袋かよ」
「さっき病院から連絡あってね」
「病院?」
真紀は叔母今は母である彼女のその言葉に耳を止めた。
「どうしたんだよ」
「さっき脳出血で倒れて入院したって連絡があったわ」
「脳出血か」
「ずっと不摂生な生活してたからね」
それでというのだ。
「そうなったのね」
「そうなんだな」
「もう私達も縁切ってるからね」
「知らないか」
「真紀ちゃんも別にいいでしょ」
「どうでもいいな」
真紀の偽らざる本音だった。
「もう」
「そうでしょ、私も関係ないって病院に答えたから」
「後はどうなるかは」
「知らないわ、かなり危ないらしいけれど」
それでもというのだ。
「そういうことでね」
「そうか、倒れたんだな」
「そうなったことは伝えておくわね」
「ああ」
「ニャ〜〜〜」
話が一段落したところでだった。
レオンが真紀のところに来た、真紀はその彼を見て笑顔になった。そのうえで。
膝の上に来た彼を撫でた、そうして言った。
「今日はバイト行くからちょっとの間な」
「ケーキ屋さんのアルバイトどう?」
「いいよ、同じクラスの奴がたまたまいてさ」
そのアルバイト先にというのだ。
「これまで話したことなかったけれど話したらいい奴でさ」
「お友達になれたのね」
「店の他の人もいい人ばかりだし」
「いい感じなのね」
「本当にな、じゃあちょっとしたら」
「ええ、今日もね」
「アルバイト行って来るよ」
レオンを撫でながら叔母に笑顔で応えた、見ればレオンは傷跡は少し残っていた。特に額から目と目の間にかけて。
だが毛並みはすっかりよくなり身体もふくよかになってきていた、真紀はそんな彼を撫でながらアルバイトの時間まで叔母と笑顔で話して時を過ごした。
除け者同士でなくなって 完
2021・1・24
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