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嫌っていた両親も
第一章
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顔になって立ち上がって尻尾を振ってきた、そして明るい声で鳴きもした。
 主婦の傍ら夫の経営する美容院で働いている母は娘に言った。
「随分人懐っこい子ね」
「うん、そうなの」
 伊代は母に笑顔で答えた。
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