第一章
[2]次話
健康な犬でいられる理由
茶々丸は雑種の黒目が奇麗な茶色の毛の大きな犬である、種類は雑種である。長原家に来てもう十五年になる。
家の娘である由美、黒髪をおかっぱにしていて前髪を切り揃えて眉を隠しているきらきらした黒目の一六〇程の背でグラビアアイドルに匹敵するスタイルを持っている短大生の彼女はその彼を見ながら両親に言った。
「もう茶々丸ってお爺ちゃんよね」
「ええ、うちに来て十五年だからね」
母の曜子が答えた、背とスタイルは娘に近く茶色の毛をポニーテールにしている。
「もうね」
「犬だとね」
「相当な高齢よ」
「山でキャンプに拾ってだからな」
父の岳二も言った、きりっとした目の光はきらきらしていて娘に受け継がれている黒髪を短くしその上でオールバックにしている。すらりとしていて背は一八〇近くある。
「その時で多分一歳位だとすると」
「もう十六歳ね」
「獣医さんもそう言ってたしな」
「じゃあ何時どうなるかもわからないわね」
「そんな歳だがな」
「それでも元気ね」
その茶々丸との散歩から帰ったばかりでだ、由美は言った。
「本当に」
「そうね、お爺ちゃんでもね」
母は娘のその言葉にも応えた。
「凄くね」
「元気なのはいいことだけれど」
「そんな歳で元気なのはね」
「正直驚くわ」
「普通はな」
父がまた言ってきた。
「犬もお爺ちゃんになるとな」
「やっぱり元気じゃなくなるわね」
「誰だって老いるんだ」
そうなるというのだ。
「実際茶々丸も顔はそうだろ」
「ええ、そんな感じになってるわ」
茶々丸の顔を思い出しつつ父に答えた。
「実際にね」
「それでも年齢にしてはな」
犬としてはかなりの高齢でもというのだ。
「顔もな」
「若いのね」
「そうみたいだな、獣医さんが言うには」
「何でここまで元気なのかしら」
「それはな」
どうしてかとだ、父は言った。
「多分な」
「多分?」
「毎日しっかり食べて」
そしてというのだ。
「散歩もしっかりしてるだろ」
「ええ、そうしてるわねうちは」
「しかも予防接種とかしっかりして外で飼っていても」
家の外でというのだ。
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