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懐かれて好きになって
第二章
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「だからな」
「ペロもよね」
「ああ、全く俺の何処がいいんだ」
 父は眉を顰めさせて言った。
「一体」
「そうね、けれどね」
「ペロはだな」
「お父さんが一番好きみたいよ」
「全く、無視するからな」
「そのことは変わらないわね」
「変える筈がないだろ」
 こう言って実際にだった。
 父はペロを無視し続けた、しかしそれでもだった。
 ペロは父に懐き続けた、そのうえで。
 会社に出勤する時も帰る時も送り迎えをした、そして室内飼いをしているがいつも父の傍にいた。散歩に行く時も今から行くからという顔で見てだった。
 帰るとすぐに父のところに来た、そうしているうちに。
 ある日父は母にこう言った。
「ペロにミルク買ってきた」
「えっ、ミルクって」
「だからミルクだ」
 母にそのミルクを見せながら話した。
「これな」
「あなたがペロにプレゼントって」
「気が向いたからな」
 不愛想な顔で言うのだった。
「だからだ」
「それでなの」
「ペットショップにふらりと寄ってな」
「それでなの」
「ああ、ペロにやってくれ」
「あなたが直接あげたら?」
「俺は犬が嫌いだ」
 表情を変えないで言った。
「だからだ」
「それでなの」
「そうだ、だからな」
「私があげろっていうのね」
「そうだ、いいな」
「ええ、わかったわ」
 母は父の言葉に頷いた、そしてだった。
 この時からだ、犬のおもちゃを買ってきたりしてペロにも行って来るとか只今とか言ってだ。そのうえで。
 散歩にも連れて行く様になった、父は自分の傍にいるペロの頭を撫でながら妻と息子にこんなことを言った。
「犬は嫌いだったんだ」
「そうだよな」 
 中学生になっていた息子が応えた。
「俺が子供の頃言ってたな」
「ああ、しかしな」
「ペロと一緒にいたらか」
「いつも懐いてるからな」 
 それでというのだ。
「犬嫌いの俺でもな」
「ペロはいいってなったんだな」
「犬は吠えて噛むのが嫌いなんだ」
 どうして犬が嫌いなのかも話した。
「どうしてもな、けれどな」
「ペロは吠えないし噛まないしな」
「だからな」 
「ペロはいいってなったんだな」
「ああ、犬自体もな」
 ペロだけでなくというのだ。
「嫌いじゃなくなった」
「ペロを見てか」
「犬もいいな」 
 猫だけでなくというのだ。
「こちらも」
「そうね、ペロがいると」
 母も笑顔で言った。
「それだけで違うしね」
「家が和んで賑やかになるな」
「ええ、退屈はしないわ」
「そうだな、じゃあペロこれからも一緒だ」
 そのペロに言った。
「それでいいな」
「ワンッ」
 ペロは父の言葉に一声鳴いて挨拶をした、そしてだった。
 ペロは末永く一家と一緒にい
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