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非日常なスクールライフ〜ようこそ魔術部へ〜
第99話『予選D』
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第1の関門を乗り越え、意気揚々に前進する晴登は、ついに分かれ道の終着点へと辿り着いた。そこでは3つの道が1つの道へと収束しており、他の選手がそれぞれの道から続々とやって来ている。
ただいまの順位はちょうど70位。といっても、若干下降気味だ。このままだと、また3桁の順位に戻ってしまう。

どうしたものかと、そう晴登が考えながら走っていると、左の道から見知った人物が合流点して来るのを発見した。


「あ、猿飛さん!」

「三浦君? へぇ、凄いじゃない、こんな順位だなんて」


その正体は、チーム【花鳥風月】の猿飛 風香だった。彼女はあまり息を切らさず、余裕の表情をしている。
しかし、その言葉通り驚いてもいた。何せ晴登は中学生。周りが大人だらけの中で、70位まで上り詰めていること自体が凄いことなのだ。


「いえ、分かれ道様々ですよ。これがなかったら今頃最下位でした……」

「……なるほど、やっぱりそういう仕掛けだったのね」

「え?」


晴登の言葉を聞いて、風香が独りでに頷く。一体何に納得したのだろうか。
するとそんな晴登の気を察してか、彼女は言葉を続けた。


「三浦君の通った道は"当たり"だったということよ。逆に、私の通ってきた道は"ハズレ"。だって順位を50位も落としたもの」

「ごじゅっ……!?」


さも当たり前かのように、風香は淡々と言った。だがこれには驚く他ない。
今の順位が大体70位だから、風香は分かれ道の前まで20位くらいだったということになる。彼女はまだ高校生で、大人という訳ではないはずなのに、そんな実力を秘めていたというのか。晴登とは大違いである。


「そういう訳だから、私は急がなくちゃいけないの。残念だけど、ここでお別れね」

「あ……!」


そう言うや否や、風香はスピードを上げる。
スタートの時は見れなかったが、その彼女の加速には目覚しいものがあった。音もなく、まるで突然追い風に吹かれたかのように一瞬で前へと進み出る。

また、引き離されてしまうのか。晴登がそう思った時だった。


「あれ、この感じ……」


ここであることに気づく。これは晴登が魔術師としての経験を多少なりとも得て、一人前に近づいているからこそ、気づけたことだ。それすなわち、


「猿飛さんの魔術って風属性……?」


風がいきなり彼女の味方をするかのような加速。ただの脚力強化という可能性もあったが、間違いなく風が操作されていたとわかった。
もし彼女が本当に風属性の魔術師ならば、晴登が黙って見逃す理由はない。その技術を、技量をこの目で見て、学びたいからだ。あわよくば、彼女を師匠にでも──


「なら、是が非でもついて行かなきゃ!」


晴登は
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