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Fate/WizarDragonknight
捕食者たち
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声で青いサーヴァントを指さす。

「貴方は誰?」
「「そこ今重要!?」」

 きっと、青いサーヴァントも驚いているのだろう。彼はしばらく友奈を見つめ、ほんの僅かな破裂音の後、

「……バーサーカー」

 狂戦士(バーサーカー)。それが、彼のクラスだった。
 そして、それ以上の会話を、象は許さない。
 地響きにより、一足先にジャンプした友奈のほかの動きが塞がる。

「友奈ちゃん!」

 友奈を襲う、無数の鼻たち。それに対し、龍騎はカードを装填した。

『アドベント』

 友奈の背後より、紅蓮の龍が現れる。吠えながら友奈を守るように旋回し、彼女の盾となる。
 ドラグレッダーの背を飛び越えた友奈の右手には、桃色の花が咲く。

「千回連続? 勇者パンチ?」

 彼女の拳は、まさに千の回。捕食を求める部位をひたすらに破壊していく。

「おらおらおらおらおら!」

 やがて友奈の拳は、魔獣の特徴部位を全て破壊し尽くす。増えた鼻が消滅、元通りの姿となる。
 危険を感じた象は、空さえ飛べそうな耳を防御に回す。耳に覆われた体は、防壁となった。
 だが。

『ストライクベント』

 ドラグレッダーの顔を模した武器___ドラグクローが、龍騎の右手に装備される。

「はぁぁ……」

 ドラグクローの口に、炎が溜まっていく。同時に、ドラグレッダーが龍騎の周りを回る。

「だあああああああああ!」

 二体の龍より放たれる炎。昇竜突破(ドラグクローファイア)。象に命中するとともに爆発、強化された耳を焼き尽くした。
 その隙に、ウィザードは左手中指と薬指に指輪を入れる。
 それは、サファイアとルビー。

『ウォーター スラッシュストライク』
『フレイム スラッシュストライク』

 ウィザードの両手のソードガンが、火と水の魔力で満ちていく。

「行くぞ。バーサーカー」
「……うん」

 ウィザードとバーサーカーが同時にジャンプ。

「だああああああああああああ!」

 火と水の刃が、象の体を貫く。それにより怯んだ象の目前へ、バーサーカーが躍り出る。

『アマゾン スラッシュ』
「ああああああああああああ!」

 バーサーカーのチョップが、象の弱点たる脳天を引き裂いた。折れた刃が中心より両断、その勢いにより、象が真っ二つになった。
 その時の象の悲鳴は、人間のものとも、象のものとも異なっていた。
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