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おぢばにおかえり
第六十一話 食べてもらってその八

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「千里ちゃんと安泰ね」
「そうですよね、お姉ちゃん凄くいい人見付けてくれたわね」
「こんないい人滅多にいないわよ」
「だからね」
「大事にしてね」
「それはね」
 妹達にも言われてでした、私はオムライスを食べながらそのうえでこうしたことも言いました。オムライスが美味しいです。
「後輩の子だし」
「いや、後輩って」
「それはないから」
「もう何ならね」
「私達が言うわよ」
「止めなさい、いざって時はお母さんが動くから」
 お母さんが妹達に注意する様に言いました。
「あんた達は何もしなくていいから」
「お母さんが言ってくれるの」
「そうしてくれるの」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「あんた達は見ていてね」
「それじゃあね」
「私達はね」
「どうしてこう鈍感な子になったのかしら」
 お母さんは今度は私を見て言いました。
「本当に」
「鈍感って私が?」
「そうよ」
 こう私に言うのでした。
「こうしたことについては」
「何かよく言われるけれど」
「それも高校三年生からでしょ」
「ええ、それまではね」 
 それこそでした。
「一度もね」
「言われなかったのね」
「それが阿波野君と会ってから」
 そうして皆が私達が一緒にいるのを見てです。
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