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おっちょこちょいのかよちゃん
90 広島の土産
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 北の大地・北海道に住む煮雪あり(旧姓羽柴)は、買い物の帰りにある人物に出会った。
「お主、イマヌエルと出会い、戦いの事を知っている和人(シサム)であるな?」
「ええ、貴方は?」
「我はシャクシャイン。かつてこの地の首長だった。今、この国の首都にて悲劇な事が起きている」
「東京の連続企業爆破事件の事?」
「ああ、それらは一部の者に我らの子孫なる者が関わっていると向こうから聞いている。確かに私もこの世の人間だった頃は和人(シサム)と争い、騙し討ちに遭った身ではあるが、今の世にて我が民族の人権を尊重した事を認められて平和を司る世界の者もなった。だというのに我が末裔どもがあのような非道な事を行えばアイヌの誇りを汚す事になる」
「ああ、わかるわ。確かに主人もアイヌの子孫だし、アイヌの差別も確かに私も酷いと思うわ。でも、確かにそれでアイヌの人権が守られるって訳じゃないのよね。でも、私達にできる事ってあるの?」
「勿論だ、イマヌエルと交渉している身ならば信用できる。奴等を止めて欲しいのだ。もしかしたら日本赤軍という奴等と同盟を組む可能性があると聞いているからな」
「日本赤軍・・・!!」
 ありはその名を聞いてぞっとした。
「今すぐとは言わん。主人と相談するとよい」

 学校でかよ子はまる子にたまえ、とし子を呼んだ。
「隣のお兄ちゃんがこの前、修学旅行から帰って来たんだ。お土産渡すから今日私の家においでよ」
「うわあ〜、ありがとお〜」
 その時、猛スピードで食い意地の張った男子・小杉太が来た。
「何、お土産だって、何か美味いもんか!?」
「こ、小杉・・・」
 かよ子は小杉の悪食には十分熟知していた。いや、かよ子どころか全ての皆が小杉の頭の中は全て食欲に支配されている事はご存知の事である。
「ち、違うよ、綺麗なアクセサリーを貰ったからまるちゃん達にあげるんだよ!」
 かよ子は嘘をついた。
「そ、そうだよ。食べ物じゃないよ」
 たまえもかよ子に同調する。
「ちぇ・・・。今度食いもんだったら俺を呼んでくれよ!」
 小杉は残念がってその場を離れた。
(ふう、もしここで本当の事言ったらお土産全部小杉に食べられちゃうとこだったよ・・・)
 かよ子はそう思った。そして放課後、かよ子は思い切って杉山に声を駆ける。
「あ、あの、す、杉山君・・・」
「山田あ?何だ?」
「実は隣のお兄ちゃんが修学旅行のお土産くれたんだ。杉山君にも分けてあげるから私の家に来てくれるかな?」
「え?おう、いいぜ。サンキューな!」
「うん!」
 かよ子は嬉しくなった。

 かよ子の家にまる子、たまえ、とし子、そして杉山が来た。
「あれ、杉山君も来たんだ」
 とし子が少し驚いた。
「ああ、あいつに誘われてな」
 かよ子の母が出迎えた。
「あ
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